オタク夫婦の「○○が好き」

30代オタク夫婦の語り場です。漫画・映画の感想がメイン。特撮と世界一初恋とBANANA FISHもアツい。そんな夫婦です。

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映画『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』感想

4月12日に公開された『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』、早速見てきました!

今回はキッドと服部がメインキャラということで、情報公開時からずっと楽しみにしていました。

新選組が好きなので、土方さんにも期待大……!

薄桜鬼を通ってきた者としては、ちー様が土方さん?!と大変驚きのキャスティングだったのですが、渋くてカッコいいお声なのでお似合いですよね。

 

ということで、以下ネタバレ感想です。


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キッド作品の中では『世紀末の魔術師』に次ぐ傑作

 

キャラクターとしてのキッドは好きなのですが、近年の劇場版では、彼が出る作品はイマイチなところがあり心配していたのですが……

今作はとにかく良かった!

平次が和葉へ想いを告げるという結末へ向けて、ミステリとコナンらしいアクション、そして大泉洋が程よく織り交ぜられたストーリーが進んでいきます。

なぜキッドが刀を狙うのか。その謎を追いつつ次々と起こる事件を解決することになるので、展開が目まぐるしい。

一緒に推理しながら観ているとなかなか忙しいのですが、ちょこちょこ挟まれる紅葉ちゃんのシーンが清涼剤的で、混乱する頭をすっきりできてよかったです。

紅葉ちゃんや沖田さんもですが、思いがけないキャラがたくさん出てきたのは嬉しかったです。

恋愛がテーマの一つなので、工藤家や鈴木家のご夫婦だったり、青子ちゃんが出てくるのは「だよね!」とにやにやしちゃったんですが、まさか鬼丸が出てくるとは……!

子供の頃『ヤイバ』も読んでたので、思わず叫び出しそうになって口を押さえました。

コナンだと津田さんが声優らしいので、中の人繋がりですね。沖田さんとの共闘も胸熱です。

最後のサプライズはとんでもなかったですが、これからどんな展開になるのか超楽しみです。

 

 

新選組好きとしての感想

 

土方さんの刀として『星稜刀』が出てくるということで、兼定、和泉守兼定はどういう立ち位置になるのかなと思っていたのですが、兼定のことを大事にしていることが伝わるシーンがきちんとありました。

こういうファンへの気遣いが嬉しいですね。

土方さんが新政府軍から襲撃されるシーンについては、時期が冬なのでどうなのかなとも思うのですが、少人数で潜入していた新政府軍の部隊とか、箱館府の人とかならありえるのかも?

豊玉発句集が謎解きのキーとして出てきたのは面白かったですね。

有名なのは梅の句ですが、舞台が五稜郭ということで連想ゲーム的?に月の句が使われました。

山南さんにまつわる俗説が有名な句も出てきて、個人的にはニヤッとしました。

 

 

pisuke9190.hatenablog.com

 

その他

ちゃんと函館の観光案内も映画に嫌味なく散りばめられててよかったですね。

五稜郭は当然、市電にラッキーピエロにまさかの函館運輸所と……

アジア圏でも大人気のコナンで函館がここまでフィーチャーされると更に外国人旅行客が集まりそう!

 

映画『熱のあとに』感想 あとに来るものは適温か、あるいは冷めたものか

武蔵野館で24年2月から公開されている『熱のあとに』を観てきました。


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実際の事件からインスピレーションを受けて作成された映画ということで、当時あの写真を見て衝撃を受けた人はいると思います。(画像検索してもう一度見ようと思ったけど、少なくともgoogleでは簡単に見つからなかった)

 

卒業論文で「ファムファタル文学」を取り上げようかと思ったぐらい

この「運命の人」に関する物語好き+橋本愛の大ファンなので見なきゃ、と思いまして。

 

全体的な感想としては、久しぶりに「自ら考察を入れて完成させる映画」を観れたなぁと。

この映画、映ってるものだけで消化しようとすると「説明不足」としてしか消化しきれず終わっちゃうんですよね。

「ファッ?!」ってシーンが何度もあるんですけど、別にぶっ飛び展開であることは全くなくて、自分で納得できる映画のピースを当て込んでいかないとダメな映画です。

 

 

見終わった人向けの感想になりますので、観てない人はネタバレって思うかもしれないので見ないでね。

 

 

 

異例すぎる存在、隣人の足立

自分の中では隣人の足立(演:木竜麻生)の存在が面白かったです。

特に健太に対する足立の距離感の近さって、こいつらできてるんじゃないか? ってミスリードを誘う感じだったので、まんまと騙されました。

足立が猟銃もって自分の正体を明かすシーンはぞくっとして、この映画がどこに着地するのかもうわからんぞ……と。

 

「ホストの幻影に苦しむ女の話」だろう、と思っていましたから(『マノン・レスコー』とか、『椿姫』で主人公の独白シーン的なね)

それまではジェットコースターで上り坂を上がっている感じで、

「もう少ししたら悲鳴を上げるタイミングがくるんだ」って思ってたんです。

当然、お話としては定番の流れである

主人公が「運命の人」が別の人間と関係性を持っているんじゃないか、と気を病んで発狂しかける

がいつきてもいいぞ! と思ってたところに、

自身の中では新ジャンルの、運命の人と結婚した人物が出てくるとは思わなかった笑

運命の人に悩まされる立場の人がなぜ”エモい”かといえば、運命の人が誰のものにもならなかったからゆえなんですよね。(『椿姫』も最初に死んじゃうことがわかるし)

結婚という愛の証明の世俗的な最終体形を取れない間柄だからこそ、運命の人に対する異常な愛は運命的な(非現実的な)存在であって、

婚姻届出して結婚しました~ しかも子どももおりますわよ~ は

「運命でもなんでもねえよ!」と大声で叫びたくなってしまいます。

 

・・・振り返れば、足立の初登場シーンでの「罠にかけようとしたら自分も罠にはまった」という台詞も示唆的ですよね。

 

 

 

 

 

健太も駆け落ちするシーン

防御反応というのか、沙苗に対する当てつけというのか、健太が理由もなく駆け落ちするのは面白かったですね。

100%純度の高いぽっと出後輩キャラに刺されるのよくないですか。

後輩キャラがなぜ健太を刺したのか?

自分の時は後に続いてくれるんだよね? と聞いておきながら逃げたことに対する恨みなのか

それとも駆け落ちするほどの愛に対する沙苗と同じ愛情表現なのか。

 

実際のところ、隼人から見た沙苗のことも、この後輩同様に「急になんなんだコイツ」ぐらいだったんじゃないかと思いますよ。

社長をはじめ職場の人間に好意的に受け止められている健太も後輩に対しては、分け隔てなく他者に優しさを示せる(沙苗談)の隼人が沙苗に見せた優しさのようにone of themだったんじゃないかなぁ。

 

 

プラネタリウムのシーン

プラネタリウムのシーン、沙苗が必死に隼人に対して自分の愛を語っているのに少女の声で「静かにしろ」とか「なんか怖いこと言ってる……」とちゃちゃが入るのがいいですね。

これもやっぱりファムファタル文学では、その独白というのはある種の尊さを帯びているもんなんですけど、

途中、健太が沙苗に「お前が語る愛ってそんな立派なもんじゃねえぞ!」と叫ぶシーンがありますが、正にそのとおりで、沙苗が自分の人生をかけて語る愛なんていうのは、他人からすればノイズの一つでしかないんですよね。

この通例外しはマジで勉強になりました。

 

そもそも、あの少女とお母さんというのは実在していたんでしょうか?

沙苗自身の中にいる「真っ当な自分」の声ではなかったのではないでしょうか。

 

 

あそこで初めて、ワンカットだけこの物語の爆心地である隼人が映るわけですが、一言も台詞がないのがいいですね。

隼人がどう思っているかってのは、もはやここまで物事が進行すればその真意を知ること自体にはなんの意味もないんだよ~ん、ということを示しているのかもしれないし、

過去の人間からの言葉は現在の私にはもはや届かないのだ、と早苗まで彼の言葉が届かない距離や壁があったのかもしれません。

 

 

引かれたサイドブレーキの意味

ラストシーンで沙苗がサイドブレーキを引いたところで物語は終わりますが、

皆さんはあれをどう捉えましたか?

自身はあれは沙苗が自身で暴走を止める意思の表示なのかと思いました。

車はフットブレーキでは完全に停止しませんからね。足を離せばまた進んでしまう。

サイドブレーキを引くという行為を自ら選んだということは、沙苗自身に止まるつもりがあったんだと思います。

私としては、明るい未来を、いや、現時点では沙苗のいる場所は日がほとんど差し込んでいないような場所かもしれませんが、そんな未来へ進むための完全なる停止を選べたのではないかと感じました。

 

 

自分の考察を入れた上で、じゃあどうだったんだろう、

二回目見ると気づくことはあるだろうか、

なんて思うんですけど、でも内容がハードだから時間をおかないともう一度観たくはないかも…笑

いつかもう一度観る時のために、このブログを備忘録として残しておきます 笑

 

映画『カラオケ行こ!』感想

今年2作目の映画です。

 

24年1月12日公開の『カラオケ行こ!』観てきました。

原作はだいぶ前に読んでそれ以来、って感じのテンションで観に行ったのですが、想像していた以上に面白い映画だったなと思います。

観に行く前日に予約した際はそれなり~の席の埋まり具合だったんですが、当日現場に行ってみると8割ぐらい席が埋まってて、ちょっと驚きました。

 

以下、ネタバレなしに気になった個所の感想です。

 

 

 

ナナメな関係の心地よさ

この作品の面白いなーと思うところは「そんなことあるかいなw」と設定に対して常識でつっこめるところでしょうか

中学生とヤクザが(仲良くなるわけないやろw)

カラオケでは仲良しで立場逆転(そんなんあるわけないw てかなんでカラオケw)

と根幹の設定につっこみを入れられるので、物語に常に回転がかかっているのでそれこそ箸が転ぶだけでも面白く感じてしまうような笑いの包容力があります。

 

 

 

綾野剛かっこよすぎる問題

W主人公の片方を務める成田狂児役の綾野剛がイケメンすぎるんですよね……

ほんと、これだけは言いたい。

自分にとって綾野剛って『S -最後の警官-』の蘇我伊織役の印象が今まで強かったんですけど、(なんだかんだ555は見てなかったりする)

いやー、成田狂児役、マジではまり役っすね。ほんとかっこいい。

私は人生ずっと三枚目でやってきたので、本当は高校ぐらいでこの作品の綾野剛や、『ノルウェイの森』のワタナベ君を演じた松山ケンイチみたいになりたかったんですよね~

もちろんなれなかったわけですが。

 

 

後輩、和田くんとの確執がいい

この記事を書くのにあたって漫画を改めて読み直したんですが、

映画と原作で異なるのが、合唱部の部長の聡実くんと後輩の和田君の関係ですね。

原作ではネームド部活の後輩ってぐらいで終わりだったんですけど、映画では大人になろうとしている聡実くんと対比する位置のキャラクターとして描いていることで聡実くんの思春期の揺らぎがよく表現できてるなと感じます。

聡実くんも伝統ある学校の部長をやっているぐらいですから、合唱にかける思いってのは当然持っているはず。

でも、大人になるにつれて色々と考えなきゃいけなくなってくるのに、まだ大人への階段を上り始めていない和田君は「何をもがいているんだ!」と反発してしまう。

 

聡実くんは劇中ほとんどポーカーフェイスを突き通すんですが、彼の感情の揺さぶりを第三者に代替させているのが上手だなぁと思います。                                                                                                              

(今、原作と実写の関係が色々と議論されていますが、この肉付けの仕方はアタリだと個人的に思います)

 

「紅だァーーーッ!!」(aa略)

この作品の中心的なポジションにいるXJAPANの『紅』、劇中で何度も流れますが名曲っすね。

私、この曲とのファーストコンタクトは歌じゃなくてあのアスキーアートなんですね……笑

本当に曲を聴いたのはyoutubeやニコ動を使い始めたぐらいなので、

(えっ……? 叫ぶような曲調じゃ全くないじゃん……あのアスキーアートってネットあるあるの大げさ表現だったのかよ!)

って本当に思ってました笑

 

狂児の「紅だァーーーッ!!」もAAそっくりでしたよね笑

 

 

原作も改めて読み直してみると、時系列とか映画と色々違うもんだなぁと感心します。

両方とも面白いですが、私は映画のほうが実写化ならではの自己投影感が相まってより聡実くんに感情移入できるな、と思います。

特に好きなシーンである、聡実くんの通学路から狂児の世界の入口である「ミナミ銀座」の看板が映るところなんて、

みな誰しもああいう瞬間を経験したこと、ありません?

明らかにアングラな雰囲気出してる通りだよな、ここ……って感じるところ。

 

あのシーンが作品を身近に感じさせてくれますね。

 

 

映画『エクスペンダブルズ ニューブラッド』感想 「そうそう、これよこれ…!」映画

『エクスペンダブルズ』シリーズの最新作、「ニューブラッド」を見てきました。


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2024年の"映画はじめ"を飾ってもらったんですが、景気づけにぴったりな映画でした。

やっぱこのとにかくド派手にあばれまくる映画は変に気を回さずに済むので見ていて楽しいです。

 

私(夫)は『エクスペンダブルズ』もそうですけど、セーガルの『沈黙シリーズ』も好きで、

高校生、大学生ぐらいのころは

とにかく「難しいことはいい! 悪いヤツには裁きが下る!!」なコンセプトが好きでよく見てたもんです。

 

妻は当然ながら(?)エクスペンダブルズシリーズは初めてで、シリーズもの、しかも10年ぶりの新作、ということでちょっとビビってたんですが、

「正直言って俺も何にも覚えてないよ」と言ったら安心してました笑

 

さて、映画の感想。

 

 

 

別に覚えていなくても面白いものは面白い

多くの方と同じように、シリーズものとしての設定は一つも覚えておりませんでした笑

「スタローンが傭兵部隊のボス…」これだけです。

 

とはいいつつも自分がこの映画を楽しみにしていたのは、「オールスター感」ですね。

実際、過去作のメンバー含めほとんど単独主演作品を見たことない(『ランボー』と『ターミネーター』ぐらい)なんですが、

それでも「一芸に秀でたやつが大暴れすんのマジ面白い!」ってだけでご飯おかわりいけちゃいます。

 

あんまり抵抗ないのは『スパロボ』で原作未視聴でも楽しくやれるってのを知っているからだと思うし、実際それぞれの主演作品のネタはあくまでも小ネタ程度ですから。

おそらく今回の「ニューブラッド」も小ネタだらけだったと思うんですけどね。

 

 

暴れられるなら誰だっていい

トニー・ジャー演じるデーシャがアツかったですね。

銃撃ちまくりメンバーの中で、ナイフで闘う姿もそうですし、「ワイは水先案内人なんで…ほな…」からの「やっぱ戦うわ」はお決まりの流れであったとしても燃えました。

 

前作まではでてなかった気がする、美女戦士の活躍もなんか「イマドキ」って感じでよかったですね。

特にアメリカ映画だと男女比が、人種が……みたいな配慮を求められていると思うんですけど、

「うるせえよ、とにかく強いメンバーなんだからいいだろ」と配慮とかではないです、と言い切れるそうなのがまたよい

後は言うまでもなくスタローン×ささきいさおはやっぱ神

 

 

見るときに注意なところ

格闘でボコボロ、ナイフでズバッ、ライフルでズガガガ! なんで、普通に痛そうです。上映中もなんどか「ウワッ」って声出てたと思います。さーせん。

wikipediaを見ると、前作『3』の際に暴力表現を抑え目にして全年齢対応にした結果、満足のいくものが作れなかった、とあるので、

そのあたりの表現は誰かに遠慮なしでやってるのかもしれませんね。

 

エクスペンダブルズ3 ワールドミッション - Wikipedia

 

あと、どうしても突っ込みたいのはラストシーン!

あんなところであんなことあったらヤバいやん!! 世界は?!! と突っ込みいれたくなると思う笑

 

まとめ:エクスペンダブルズよ永遠に

感想なのか感想じゃないのかよくわからないまま終わってしまいましたが、とにかく爽快感のある上映時間でした。

実際、知っている俳優が3のときよりも少なくなっていたんですけど、誰かのファンを兼任してこのシリーズが好きってわけではないので、自分としては問題なしです。

スタローンって77歳なんですね。後期高齢者でもこれだけ動けてるんだからやっぱすげえわ、スタローン。

 

昔ハンゲームでやってた、『大戦略Web』に過去作の公開記念でコラボユニットとして『エクスペンダブルズ』いたよな~と思って調べたら、もうサ終してた。

4gamer.netでも引っかからないっすね…当時のコラボ記事。

 

 

 

映画『駒田蒸留所へようこそ』感想 ブロガーやライター…「伝える」を大切にする人に見てほしい

【ネタバレなしの記事です】

珍しく月曜日から休みをとれたので、朝一番で『駒田蒸留所へようこそ』を観てきました。


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予告編を何度か見ていたものの、特段観に行きたい!!! って訳ではなく、早見沙織が声やってるし、行ってみるか~ ってぐらいのテンションだったんですが……

途中、何度か泣いてしまったぐらい、心に刺さる映画でした。

 

 

どんな映画かといえば、

崖っぷち蒸留所の再起に奮闘する、若き女社長が、
家族の絆をつなぐ“幻のウイスキー”復活を目指す!

公式HP:イントロダクションより

って映画です。(この「若き女社長」が演:早見沙織)

 

本作はW主人公で、もう一人主人公がいます。

25歳の若きライター、高橋くん(演:小野賢章)が駒田蒸留所の取り組みをいやいやながら取材していくところからこの物語が始まっていきます。

蒸留所の再起と、高橋くんの覚醒がこの物語の2つ目の軸になっていて、彼がいい味出してます。

 

この高橋くん、転職を繰り返してwebマガジンのライター職に就くも基本的にはやる気なし

好きでこんな仕事してるんじゃねーよ、みたいな誰しもが一度は思ったことのある台詞を言えちゃう、

事前の予備知識も仕入れてこなければ、取材先の名前間違えちゃうしで、

「やる気ありませんゾ」なヤツなんです。

 

失われた幻のウイスキーの復活を目指す駒田蒸留所の所員たちに感化されて、

ライターの「伝える」という仕事を通じて復活に携わっていく…ってところなんですけども……

 

この「伝える」ってことに対する熱意、本当に大切だよな……と改めて感じさせてくれました。

 

私を含めブロガーの多くは目標を別にしても、「伝えたい」って気持ちをもって今日も構想をノートに取りまとめたり、キーボードを叩くわけですが、

目に見える成果が出ないとどうしても「伝えること」に自信を失っていきますよね。

誰か読んでくれているんだろうか、こんなこと意味あるんかなぁ……と。

実際、このオタク夫婦の「○○が好き」も開設から5年経っていますが、途中でそんなスパイラルに陥りそうになって更新をなかなかしない時期がありました。

 

そんな誰しもが抱くマイナスな気持ちが、この映画の主人公である高橋くんと共鳴したんですよね。

 

もちろんこの物語そのものの主軸は蒸留所が復活していくことなわけで、

ライターの高橋くんがいなければ色々なピースが嚙み合わず、

蒸留所が復活しなければ高橋くんは覚醒せず、

といい塩梅に物語ができています。

 

高橋くんの伝えたいという気持ちが糸となって物語を紡いでくれた……と

とすっきりした気持ちで観終えることができました。

 

まったく、うらやましい限りです。

このブログのように小さい規模でやっていると、PV増えてる! とか感じることはあっても、

「この記事が役立ちました!」って知れることはほぼないと言っても過言ではありませんから。

 

『駒田蒸留所へようこそ』、ブロガー・ライターだけではなく、youtubeやラジオなどのコンテンツ等、伝えるに取り組んでいる人たちにぜひ観てもらいたい作品です。

 

 

ここまで書いて蒸留所の人々やウイスキーについて全く触れてないんですけど、

ものづくりに取り組む人が観た時の感想は、別の人が書いてくれると思うのでそちらに期待します。

(開封後に途中で飲まなくなったウイスキーが家に何本かあって、後ろめたい 笑)

 

 

映画『君たちはどう生きるか』感想 見た後に思い出したあの映画

話題になっているんだか、なっていないんだかよくわからないスタジオジブリの最新作、『君たちはどう生きるか』を遅ればせながら観てきました。

 

起承転結の「起」の場面で思ったんですが、カメラワークが64時代の『ゼルダの伝説』っぽくありませんでした?

アオサギが塔の窓からするっと内に入っていくシーンや、夏子さんが森へ行くところを主人公が目撃するシーン、あのズームアップの感じがゼルダっぽいよなと。

(特に『ムジュラの仮面』のでっかいフクロウのことを思い出した)

 

 

以下、ネタバレありの感想です。

 

 


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物語としては王道の「少年が大人になる」系で、一本道の話の筋なので、話の筋がどっかにいってしまって、よくわからない、ということにはならないんですが、

起承転結の「承」に移動するあたりから、シカケの謎が提示されたままで終わってしまうのがもったいないし、「…?」で終わってしまうのにモヤモヤ。

 

例えば海のシーンで、主人公がペリカンに押し出されるように「学ぶものは死ぬ」門を開けましたけど、あの門って結局なんなんですかね?

その後に出てきた魚を買いに来ていた、船に乗った集団の正体は?

 

別に『千と千尋の神隠し』だって全ての謎が明かされるわけではないので、説明が不足してるのがどうのこうの、なんて野暮なことは言わないんですが、なんか未回収のまま放置されたシカケが多かったよなぁと。

 

 

 

Twitterで感想の海を漂っていると、興味深かったのが

「宮崎駿の遺作兼挑戦状」説。

私はアニメ大御所でいえば、ガンダム・イデオンの富野由悠季の一党に所属(?!)しているので、作家としての宮崎駿のことは詳しくないのですが、

大叔父の話していた13個の石は作品のことで、あの世界はスタジオジブリのこと、と考えるとなるほどなぁと思えてしまう自分もいたり。

 

 

自身の結論としては、「うおー! 面白い!!」と手放しで褒める作品ではなかったよな、この作品…という感想。

「宮崎駿監督の作品だから」「CMを打ってない、ツウ好みの作品だから」等々、もはや言い出せない雰囲気ありますよね。

 

「考察すればもっと面白いぞ」と思えるようになるカベみたいなのが作品にはあって、自分は今回の作品ではそのカベが越えられなかった、ってところなんですかねぇ。

 

 

映画を見終わった後、このモヤモヤに既視感があって、『TENET テネット』のことを思い出しました。

 

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公開当時はみんなで躍起になって感想を述べたり、考察を披露したりしましたよね。

自分の中では『TENET』はカベを越えられて、わからないながらも考察したりと楽しめたんですが、

『君たちはどう生きるか』は内容を語ってはいけない雰囲気が今も強すぎて、ソーシャル的な楽しみ方が出来ずに終わってしまうんじゃないかな。

Twitter(X)でもこれ関係のツイート、全然流れてこない。

パンフレットの内容がなさすぎる、ぐらい?

 

 

 

劇場版『美少女戦士セーラームーンCosmos 前/後編』感想

劇場版セーラームーン見てきました。

Eternalに続けての前後編。

 

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コロナど真ん中の時だったんですね~ もはや懐かしい。

 

eternal編の感想は妻が書きましたが、cosmos編は原稿に忙しい妻に代わり、夫が担当します。

 

第五部、シャドウ・ギャラクティカ編の劇場版ですが、妹がまだ小さかったころに端豪本を買って読んでたのを借りて読んでたぐらいしか思い入れがないやつです。

しかも、妹は漫画を途中で買わなくなってしまったので、自分の中ではセーラームーンは未完になっています。笑

もう20年近く前に読んだのでうろ覚えですが、仲間たちが消えていく展開が普通に怖かったのと、セーラースターナイツがあんまり好きになれなかったので、今も自分としてはセーラームーンは第三部の無限三角州編が至高だと思ってます。

 

 

さて、映画の感想。

良かったところ

リメイク版セーラームーンの最終章としての豪華さはアッパレだったと思います。

個人的にはセーラーコスモス(CV:北川景子)だったのが好きです。

セーラーコスモスの正体としてはうさぎちゃんと同じ声であるべきなのかもしれないですけど、コスモスが背負ってきた永遠の戦いの中で、そしてセーラームーン最終章としてこの作品に実写版のキャストが出演するのは十分アリだと思うんですよねぇ。

 

 

いまいちだったところ

エターナルの時も感じたんですが、実際のバトルになるとセーラームーンってテンポ悪いよな、と思ってしまいます。

「敵の攻撃」→「セーラー戦士の攻撃」→「敵やられる」→「新たな敵出てくる」→(最初に戻る)

 

もちろん、これがセーラームーンの戦い方だってのはわかってはいるんですが、攻撃は必ずカットインになるで、スパロボのPVを見ているような感じでなんかこう物足りなさを感じます。

自分がこう感じるのは、明らかにスーパー戦隊に飼い慣らされているのが原因なのでしょうが。

ゆえに、仲間キャラクターの人数が増えるごとに必殺技のカットインが入る数が増えていくので、じれったさを感じるようになっちゃいますね。

 

ほかの誰かが既に言及しているとは思いますが、おそらく、このテンポの悪さは「ポスト・セーラームーン」のアニメーション作品を考えるときにも課題の一つに挙げられていた、と思っていて、

その解消のために魔法攻撃ではなく、キャラクターたちが同時に敵と対峙できる肉弾戦をメインに描くようになったのがプリキュアなんだろうなぁと思います。

 

おそらくですけど、原作アニメも敵に立ち向かっていくとこのテンポの悪さが目立っていたんじゃないかと想像。

妻曰く、日常回は今も面白いとのことだったので、そのあたりの塩梅って難しいよなと思う次第です。

※同じような話として、『銀魂』もバトル編になるとなんかメンドクセーになっちゃってたってありませんでした?

 

 

映画ラスト、原作者の武内先生からのコメントだけでもファンとしては100点満点なんじゃないでしょうか。

あのカットはポスターとかで商品化されていないのかな。

 

 

映画『君は放課後インソムニア』感想 演者が持つ時限的な話題性が作品に与える影響とは

6月23日に公開された映画『君は放課後インソムニア』感想です。

アニメはまだ全部追いかけられてなくて、漫画は最新刊まで追ってる感じです。

 

原作未完の青春ものを映画化するにあたり、一番悩ましい「どこまで描き切るか」問題に加え、

実写化につきものである、なんとなくファンの中で共有されている「演者がどこまで介入してくるか」問題がありますが、

今回の『君ソム』両方ともクリアできてる、いい映画ですね。

ストーリーラインとしては、00年代にオタクやっていた我々からすれば王道の「部活やる、女の子の秘密知って仲深める」をやっているわけですから、よっぽどのことがない限り失敗はしないストーリー(逆を言えば大成功もしない)で、静的な恋愛漫画を丁寧に実写化しているので原作ファンからしても文句なしの出来だと思います。

 

以降、ネタバレなしの感想です。


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主役、森七菜がよい これに限ります。

実写化発表されたときに森七菜が主演って聞いて、まさに適役of適役では?!と思ってたんですが、本当に適役でした。「曲伊咲が本当に出てきたな…」と。

主演の映画もドラマも見る機会がなく、多くの方同様にオロナミンCのCMのイメージの人で、今回が初めて彼女の演技を見る作品だんですが、彼女のみずみずしさがたまらなかったっすね。

みずみずしさを感じるのと同時に、捜索において常にその人物像の裏に隠された鬱屈した何かをマゾヒズム的に探してしまうわけでもあって、実際に森七菜も週刊誌を賑わせた、プラスにはなかなかならない出来事が彼女の経歴に現状ついています。

それが伊咲の持つ「あまり人に言いたがらない自分の事」に「繋がっていく」のが見事だなと感じました。

(もちろん、主演女優のそういう事情を見込んでキャスティングしていることは明白ですね。)

※そもそも、純粋たるみずみずしさは成り立つのかは謎ですけど。(三島由紀夫の『潮騒』っぽい疑問)

 

 

主演の森七菜も今後も大いにテレビに映画にと活躍していくことでしょう。

実際のところ、週刊誌報道があったとしてもそんなことは気にならない、例えるならwikipediaの章立ての中に位置するぐらいのキャリアを積んでいかれると思います。

今作は彼女のそんな過渡期で揺れ動くように見えてしまう我々のある種下世話な目線が、ぴったりと作品の波長に合ったと感じます。

これを5年後、10年後に見ても「週刊誌報道…?へぇ~、あったんですね(無関心)」となるわけで、主演と主人公の化学反応が起こらないことでしょう。

当然2023年の今見ても知らない人は

 

映画『名探偵コナン 黒鉄の魚影』感想 今回も派手でよき!

ちょっと遅くなりましたが、23年の映画コナン観てきました。

 

コナン安定の面白さっすね。毎年このクオリティを出せる名探偵コナンのチームはすごいなと思います。

公開から一ヶ月弱経ちますから、話題としての旬は過ぎてると思うのでネタバレ含めて思いついたことから続々書いていきます。


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舞台:八丈島

シンガポールよりも下手したら行きにくい? ところが今回の舞台でしたね。

せっかく国内を舞台にするんだったら、もう少し八丈島にフォーカスを当ててあげてもよかったのでは? と思います。

だってスラムダンクの鎌倉高校前なんかとんでもないことになってるじゃないですか。

あれと同じことが八丈島に起こったらオーバーツーリズム待ったなしで賛否両論なのかもしれませんが、もっと八丈島の魅力がさらっとでも映ってるとよかったかなと思います。

あと、八丈小島ね。

八丈小島といえばこれだよね。

 

舞台2:パシフィック・ブイ

観る前までは「劇パト」みたいに暴走したりするのかなと思いましたが、暴走しませんでした。風が強くなくてよかった。

むしろ魚雷攻撃まで想定してたのすごい。

 

好きキャラ:灰原

私たちのTLも灰原一色だったので、「そこまでか?」

なんて思ってたんですが、うん、先に観た人の気持ちわかります。これは灰原の映画ですわ…。

灰原ヒロインって今回が最初ですよね? もっと早くやってもよかったでしょ、なんて思います。

捕まっちゃうのが灰原だと機転の利く立ち回りができますから、蘭姉ちゃんが意識朦朧として捕まってるよりも物語に幅がでていいっすね。

蘭姉ちゃんも最近影が薄い感じもしますが、でも絶対的ヒロインが存在するからこそ色々とトライできて話も膨らみやすいってところでしょうか。

サンキュー蘭姉ちゃん

 

その他:黒の組織

野暮な質問かもしれませんが、相変わらず「黒の組織」は内通者ばっかりで組織として不安定な感じするんですけど、どうなんすかね?

ジンが潜水艦に降りてくるところ気合入った描写になっててめちゃくちゃ面白かった。

でもあのヘリはどこから離陸したんすかね。旧ソ連系の輸送ヘリっぽかったっすけど、三宅島あたりにこっそり隠れてたんだろうか。

黒の組織が潜水艦でめっちゃ雷撃してましたが、結構迫力あってよかったっすね。

どうせやるならあのぐらいドカドカやってもらうと面白いといつも思います。

実際ソナーでスクリュー音確認したタイミングから1回目の雷撃ぐらいで厚木からF/A-18が爆雷引っ提げてスクランブルしてきそう。

そのあと館山からSH-60シリーズが、グアムから米空軍(は何使ってるんだろう)が到着って感じっすかねえ。

 

 

24年のコナンは

函館舞台←いいね!

キッドがメイン←あっ…

 

 

 

 

 

 

映画『刀剣乱舞-黎明-』 感想 特撮の潮流の中の刀剣乱舞

 

映画『刀剣乱舞-黎明-』の感想です。

少なくとも5年以上触ってない夫と、毎日筋トレしながら回してる妻でレイトショー行ってきました。

 

19年に公開になった『継承』も『黎明』も登場人物たちにとっては

「歴史いじくってめちゃくちゃにしたろ!」VS「そうはさせんぞ」

の戦いですが、見ている私たちにとっての歴史である織豊期をめちゃくちゃにしたろの『継承』と、

私たちにとっての現代(それでも舞台は10年前ですが)を起点としてここからめちゃくちゃにしたろ、な『黎明』だとちょっと見方がちょっと違ってくるのは面白いですね。

 

ちょいちょいホラーなシーンがありましたが、まぁそこまで気になるような描写ではなかったかなと。

 

あと特筆すべき点といったら、「内閣官房国家安全保障局」の登場でしょうか。刀剣男子と日本政府に関係があって…ってところですが、

『シン・ゴジラ』、『シン・ウルトラマン』、『シン・仮面ライダー』とみてきてると、既存の国家組織と特撮が絡んでくることにもはや慣れさせられてきてなんとも思わなくなりました。

このあたりについても、刀剣乱舞も映画化するにあたって特撮の流れが入ってるなと感じます。

 

 

以下、物語の核心的内容に言及するので、見てない人は見ないでください(ネタバレ)。

 

 

 

福岡在住の女子大生、実弦とへし切長谷部の関係性はよかったです。

でも、劇中で「もしや…」と思わせてくれるような伏線が張ってくれてもよかったのかな? とも思ったり。リアルに最後まで分かりませんでしたよね?

 

『継承』の感想では「もっとたくさん刀剣男子が出てきて殺陣を披露してくれてもよかったんじゃないか」、と書いていましたが、いざたくさん刀剣男子が出てくると、

「こいつらなんの脈絡もなく急に出てきすぎでは?!」と思いました笑

 

三日月宗近の本丸仲間である一期一振たちが助けに来るのは物語として当然だと思うんですが、陸奥守吉行や和泉守兼定が出てくるのにも理由が欲しかったなと。

普通にどこかの世界の本丸でへし切長谷部や髭切、膝丸と一緒に組んでたので、仲間を助けに来ました、という「一言」があれば問題なかったと思うんですけどね。

 

ここが、夫「脈絡もなく出てくるのは変」妻「変じゃない」と意見の分かれるところでした。

 

妻は「『ニチアサ』映画でレジェンド戦隊やライダーが助けに来るのと一緒」と言って譲らないんですが、

「先輩」「後輩」としての認知がある戦隊や、物語の主人公は一号である、定まっているライダーと違って、刀剣男子たちは誰しもがどこかの本丸でチームを組んで戦っていて、主人公になりうるわけじゃないですか。

それは逆をいえば、こちらでその関係性を定めなければ、刀剣男子同士の関係性は「無」に近いといっても過言ではないでしょう。だからこそ、ゲスト出演する刀剣男子たちと主演の刀剣男子たちに関係性がほしかったですね。

※もちろん、リーマンや舞妓さん、渋谷の女子高生の前に次々と刀剣男子たちが現れて、「誰しもが審神者なんや!!」的な描写の元に彼らがこの時代に来ているのは把握していますが、それはそれで意味が飛んでしまうかな。

 

 

 

 

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映画『シン・仮面ライダー』感想 今回もオタクとして敗北する私

庵野秀明の『シン』シリーズの最新作? の『シン・仮面ライダー』見てきました。

 

 

 

 

私がここで言うのも今更オブ今更なんですが、

『シン・ウルトラマン』同様、単体で見ても「まぁ、面白い」だけど、原作に造詣が深くないと本当の面白さはわからない。という作品ですね。

で、私はどうだったんだ、と言われれば面白かったんですけど、でも表層的な面白さしか感じ取れない、ってやつでした。

 

ネタバレ避けのため? あんまり感想がTwitterで回ってこないような感じがするんですが、当然賛否両論だと思います。(別に話題になっているドキュメンタリーは見てません)

人生の半分以上はオタクを自称してやってきてるのに、この映画を「まぁ…」としか言えない自分が悔しいんすよねぇ。

ウルトラシリーズもライダーシリーズも自分の主戦場ではないとはいえ、特撮好きを自称しているわけですから、やっぱこの辺りは知ってないといけないんだよなぁとも思うわけですが… やっぱ難しいっすねぇ。

オタク的敗北を今回も重ねた感じ。

 

※『シン・ゴジラ』のときに乗り遅れたから今度は逃がすな! っていろんな謎の商品とコラボしていますが、そういうコラボ商品を有難がる層に届くとは思えないんですがどうなんですかね。「ネクスト『鬼滅』!」っていろんなものが『呪術廻戦』とコラボして最後処分価格で売りさばかれてましたが、同じようになるんでないっすかね…

 

 

ってことで、以下表面的な感想。

 

緑川ルリ子役の浜辺美波はめちゃくちゃよかったっすね。

ルリ子さんの立ち振る舞いはオタクの理想像の一種の極限ではないかと思います。

もちろん、オタク作品の中ではこれがオタクの好きな〇〇系女の子の究極だ! ってのはあると思うんですけど、実写版でこれが見られたのはよかったです。

浜辺美波の美しさが成せる業だとも思います。 はぁ、よかった。

 

戦闘シーンの中では『シン・ウルトラマン』のVSメフィラス星人のような戦闘シーン、あれなんていうんですかね? 引きのカメラで戦う2人が平行移動しつつ時々ぶつかって、のやつ。

あれ、私としてはもう「いや、前作でやった手法やん…」ってちょいテンション下がりました。

(同じ理由で、『ゴーカイジャー』、ゴーカイシルバーの必殺技のアクションが作品が変わっても使いまわされてるので嫌い 笑)

 

後はなんだかんだ音楽は偉大。初代のOPが流れてくればそれだけで勝ち確ですね。

(上映後に「まぁ、OPが聴けただけで今回来た甲斐がありましたわ」って他の人が言ってたのが印象的)

 

 

22年3月20日の『伊集院光 深夜の馬鹿力』でDJの伊集院光がこの作品についてめっちゃ語っていたとおり、詳しい長老に解説してもらわないとアカンやつっすねぇ。

 

 

 

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『シン・ウルトラマン』の感想はこっち。

 

 

 

遅ればせながら映画『ONE PIECE FILM RED』観てきたけどすごいよかった

7月にアプリで92巻まで無料公開してたじゃないですか。自分、28巻で止まってたのでいっきに読んでワンピース熱再燃してました。

 

正直最初は映画公開されても観に行くつもりはなかったんですけど、職場の人が「めちゃくちゃよかった」と言ってたのでじゃあ…って今日観てきました。

 

はい、よかったです。

興行収入めっちゃいいってニュースになってましたけど、これは確かにウケるなと。

今日の映画館もかなり人が入ってました。すげーわ、ワンピース。

 

 

以下、ネタバレありの感想です。まだ観に行ってない方、ぜひぜひ。

 

 

 

 

 

 

ワンピースを追ってきたものとして「見たいけど見たくない」ものの上位に来る、「ルフィとシャンクスの共闘」なんですが、それと同時に

「でも二人にはまだ再会してほしくない」って相反する気持ちがあるじゃないですか。

 

 

「ルフィとシャンクスの共闘、ただし、会わせないようにする」

これを実現させたのがすごい。

現実とウタが悪魔の実の能力で作り出した世界で同時にアクションを起こすことで二人を平行に共闘させる…

 

いやいや、見事でした。

実際、異なる世界線を行ったり来たりで魅せる作品って描き方が難しいじゃないですか。

それをワンピースならではの登場人物の差と、映画ならではの映像美で世界線の切り替えをわかりやすくしていくのが見事だなぁと。

 

共闘のきっかけを作ったのがカタクリとブリュレ、ウソップとヤソップという家族であったことも好き。

ウタとシャンクス自体には血のつながりはなかったとしても、今回のテーマである「家族」というのにぴったりでしたね。

 

「歌」が今回の作品のような使われ方、大勢に影響を与えることについて、アニメ(サブカル)界隈としては、やはりマクロスシリーズの功績はあるよなと思いました。

今回の映画の視聴者層がどれほどマクロスシリーズを知っているかどうかはわかりませんが、マクロスシリーズの功績あってこその今回のシカケが成立したよなとも思います。