オタク夫婦の「○○が好き」

20代オタク夫婦の語り場です。漫画・映画の感想がメイン。特撮と世界一初恋とBANANA FISHもアツい。そんな夫婦です。

『蒼き流星SPTレイズナー』が好き 〜SFの潮流の中のレイズナー〜

レイズナーの希少さ

 dアニメストアについに『蒼き流星SPTレイズナー』が追加されて、慌てて見始めた。

 レイズナーのことを知ってからはおそらく10年ぐらい経つが、今の今までアニメ作品としては全く見た事がなく、(だってTSUTAYAに置いてないし)主題歌「メロスのように-LONELY WAY-」だけは多くのロボット好きの同胞と同じように知っていて、ゲームで使った事あるよ、ぐらいだった。僕は高校2年の時に買った「another century episode2」が初めてである。

 実際のところ、ネットで動画見放題サービスが始まるまで、レイズナーを全編(OVA含)視聴するのはDVD購入を除けばほぼ不可能だったんじゃないだろうか? いい時代になったなと思う。

 それでいてレイズナーの面白いところは、その話の予告がOPに入ってるというインパクトの強さゆえに、本編を見た事がなくても、アニメ界隈では引用されているところじゃないかなと思う。例えばニコニコ動画ではアイドルマスターでOPを再現してみた、に始まり、『えびてん』第4話とか、最近で言えば『ポプテピピック』第1話とか。

また、ロボットアニメとしても「V-MAX」のように一時的にパワーアップし、その後しばらく動けなくなる系の能力を持っているロボットはレイズナーが元祖ではないだろうか? とは言っても、『ガンダム00』しか知らないけど笑

だから個人的には、ロボットアニメ好きなら必修科目とはいかないまでも、コース選択科目には入ってるような作品だと思う。

とは言うものの、スパロボでは最近出てこないのでちょっと寂しい。最後にでたのってPSPのシナリオ買い切りかなんかの実験作品みたいなのだったよね? 

 

レイズナー3つの面白さ

冷戦の結果の、異星人の支配下

いわゆる第二部冒頭で、地球はグラドス聖人の支配下に置かれる。厳しい検閲に対抗してヒロインのアンナ・ステファニーも地下出版組織に所属するといった、2話前までの「レイズナーがんばれ!」感がどこいった…な第二部の始まり方は正直言ってすごいワクワクした。

その後のニューヨーク州立図書館とマンハッタン美術館だけは地球人の保存すべき文化として保存されていたものの、ル・カインによって燃やされてしまうシーンも格別であった。

これはきっと作品のベースになっている、共産主義に負けて自由を奪われたらこういう生活になるんですよ、な、米ソ冷戦を肌で感じていた人たちだからこそ描き出せるものに違いない。個人的には、ここで『1984年』のような、とまではいかなくても、被支配の仕組みをせめてエッセンスだけでも出せていたらもっと面白かったなと思う。(ただし、ロボットアニメとしては面白くなくなっていたのは間違いない)

そうすれば、OVA3話のル・カインの宣言する「実力を持ったものを優遇する!」という台詞が効いてきたと思うけれど。

 

ロアン・デミトリッヒの裏切りとル・カインとの奇妙な関係

主人公チームの一員であったロアンが、第二部では地球を裏切り、ル・カインの腹心として実力を認められていき、エイジが敵の罠に誘い込まれ苦戦する際もル・カインに「エイジにお前ほどの知恵があればな」と言わしめ、最後にはゲリラ攻略戦の指揮官にまで任命されるわけだが、この関係もまた見所であったと思う。

第29話「再開・謎の招待状」では、死線を乗り越えてきた戦友のアーサーを勧進帳の弁慶よろしく、ル・カインの前で顔色一つ変えずボコボコにしたかと思えば、第33話「死鬼隊の挑戦」では地下工場の位置を割り出すのをわざと遅延させて、避難の時間を稼いだりしているように見るのだが、結局最終話でル・カインを裏切るまでロアンは本当に地球を裏切ったのかが全く視聴者にわからないところが面白い。

工場の位置を割り出すのが遅れたことを問いただされても、「いや、旧地球軍では最高機密でしたから」でル・カインも納得してしまうので、よほど信頼されていたのだろうなと思う。

未視聴時は「打ち切りさえなければレイズナーMk2が出たのにな」と思ってたけど、見終わった後は「打ち切りさえなければロアンとル・カインの関係がもっと深堀できてただろうな」という気持ちにさせてくれるぐらい魅力的であった。

 

SFの一つの潮流としてのレイズナー

イデオロギーは違えども、同じ人間なんだ。だから僕たちはわかりあえるんだ」

というのがこの作品のテーマだと思う。だからこそ、グラドス軍に対しても米ソは協力出来たし、先のロアンとル・カインの関係もまた一つのテーマの具現化だと思う。

地球人とグラドス人は同じ種族なんだよ、が第一部後半にわかるわけだけれども、この「地球人と異星人が元は同じ種族だった」というトリックが使われている事こそ、レイズナーがSFジャンルの中にがっちりはまっている何よりの証拠だと思う。

レイズナーより前でいえば、ホーガンの『星を継ぐもの』であったり、『機動戦艦ナデシコ』であったり。

うーん、地球人とグラドス人が共に未来へ進んでいくのを見届けたかったな。

 

担当:夫

 

第1話 あかい星にて

第1話 あかい星にて

 

 

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