『マケイン』を勧めてくれた友人が、コレも面白いぞ、と勧めてくれてたので、
『ATRI -My Dear Moments-』(以下、ATRI)を全話見ました。
海面上昇により、インフラなどがしっちゃかめっちゃかになった離島が舞台。
サルベージ業を営むナツキが海底に沈んだ祖母の家で見つけたのは高性能ヒューマノイド、アトリだった……
って導入でしょうか。
ノベルゲー原作のアニメを完走したのはすごい久しぶり。自分がちゃんと覚えてるなかでは、
『Angel Beats!』以来かもしれない……
以下、作品の核心的内容に触れた感想です。
ちなみに、原作は未プレイです。
アニメを見て自分の年齢を感じた
セカイ系の作品で、美少女が出てきて、ってところで人を選ぶ作品かもしれません。
実際、友人が面白いというから見始めたものの、なかなかノレない作品だったというのは告白しておきます。
なぜノレなかったのかといえば、
アトリちゃんがロリっ子だから
これに尽きますね、正直。
「ヒューマノイドなんだから、ナツキくんたちと同じ中高生ぐらいでもええやん」ってしばらく思ってたんですが、
ナツキくんとアトリの一番最初の出会いのシーンでなぜアトリがロリっ子であるべきだったのかが示され、
うーん、そういうことならお話的には仕方ないのか…… と理解した感じです。
世代的には「わふー!」と言っていた我々も、
歳を重ねておじさんおばさんになると
アトリちゃんぐらいのキャラクターに「萌え」を感じるのがだんだんと困難になりつつある、ということなのかもしれません。
主題歌、好き
乃木坂46の『あの光」がOPになってましたけど、
これは結構好き。作品のイメージとぴったりじゃない?
この透明感、好きだなぁ。
アイドルがタイアップでアニメOP歌ったりすると
結構反感を買うし、実際に「なんで乃木坂が!」ってむくれている人も一定数いるっぽいんですけど、
YouTubeのコメント欄を見ると逆に乃木坂からきました、みたいなことを言っているファンもいるっぽくて、よい影響を与え合っているんじゃなかろうか。
(というか今どきタイアップ曲でむくれているオタクはもはやマイノリティ、ノイジーにすらなれないのでは……)
オチについて
「あれから何十年後……」で孫が活躍してる
ダイレンジャーオチですが、落とし所としてはよかったなと思います。
一つ印象的だったのが、ナツキとアトリちゃんが再会するシーンは技術の進歩で電脳空間(VR)だよ、ってところでしょうか。
「現実で会うとあれだけど、この格好のほうがいいだろ」みたいなナツキのセリフがありましたが、
すでにVRの存在に慣らされすぎた私たちにとってはなんとも思わないシーンですよね。
実際、ナツキはなかなかなおじいさんになっているわけですから。
個人的には、もうナツキはこの世にいないのではエンドか? と思っていたんですが、そのあたりは明確に描かれていませんでしたね。
ミナモちゃんだけ、本人が所用でってことで記念式典に現れなかったので、
このあたりでなんか匂うなぁ、なんて思ったのですが。
このあたりは、原作だと描写があったりするのかな?
高性能AIに好きがわかる日はくるのか
作中でも言ってましたが、
「好きとかいって俺が一番喜ぶ反応を選んでやってたにすぎないだろー!!」
みたいなセリフをはじめとして、
そもそもAIってなんなんだよ、って少し前までなら理解まで時間がかかる表現だったと思うんですけど、
生成AI全盛期の今になるとナツキのセリフも
「そりゃそうだよな」って理解が早い感じあります。
私たちオタクって昔は
ヒューマノイドは好きをどう生み出すのか
この辺りどうやって消化してたんだろう。
たとえば、長門有希はどう思考しているのかって、全然考えたことなかった。
なんかこうやってSF世界の近未来が当たり前の設定になっていくんでしょうね。
だらっと講評を済ましましたが、
アニメを見終わったら夏も終わってしまっていましたね。
主題歌を含め、夏アニメで一番夏を感じさせてくれた作品だったのではないでしょうか。