犬夜叉本編(41巻)にも登場した妖怪・冥王獣の息子が登場するということで、どんなお話になるかドキドキの9話。
本編では、『かつてお坊さんが退治し、その甲羅で鎧を拵えた』というエピソードをもつ冥王獣の鎧でしたが、夜叉姫ではどうやら少し違う様子……?
ということで、以下ネタバレ感想です。
もろはの孤独
人間でもない、妖怪でもない。
犬夜叉の孤独はどちらの世界にも属せないからこそのものでした。
桔梗やかごめとの出会いによってその心は次第に癒されていきましたが、一人きりだったというもろはは、その孤独とどう折り合いをつけていたんでしょう。
「ようやく仲間ができたかなあーって思ってたのにさ」
「私はずっとさ、一人だったからさ」
というセリフは、それまでにもろはが見せてきたポジティブさとは裏腹な、彼女のネガティブな部分を詳かにしました。
もろはは四半妖です。
半妖よりも人間に近い存在ではありますが、だからこそ『人間離れした部分』が強調されて見えてしまうでしょうし、そういったことが原因で疎外されながら生きてきたのかもしれない、と容易に想像できてしまいます。
また、犬夜叉の『朔の日』にあたる、妖力がなくなり人間になってしまう日もあったはずです。一人きりではどんなに辛かったことでしょう。
もちろん、彼女の過去はきっとこれから描かれるでしょうから、あくまで台詞から想像することしかできませんが、それでも勝気な笑顔がチャームポイントのもろはが寂しそうな表情を浮かべている姿を見ると、胸が痛くなります。
ムードメーカーな彼女の、隠された一面を垣間見れたシーンでした。
夜叉姫は『犬夜叉』の世界とはちょっとズレてる?
今回は冥王獣の息子・冥福のエピソードだったんですが、犬夜叉本編とはちょっとお話が違ってきていました。
《犬夜叉本編》
・冥王獣はお坊さんに退治され、鎧甲を使って作られた鎧は城の家宝とされていた
・魍魎丸の肉片によって復活したものの、金剛槍破の槍を奪う策略に利用され、魍魎丸に取り込まれてしまう
《夜叉姫》
・獣王獣は『四凶』の渾沌によって倒され、鎧甲から作られた鎧は渾沌が身に纏っている
・冥王獣の亡骸は池?に残されたままになっている(復活していない)
同じ妖怪なんですが、犬夜叉のエピソードそのまま、というわけではないんですよね。
冥王獣についてはちょっと違和感、くらいなんですが、次回予告に出てきた金禍と銀禍は違和感どころの話じゃありません。
金禍と銀禍は犬夜叉42巻〜43巻にかけて登場した妖怪たちです。魍魎丸の策略に嵌って倒されてしまいました。(銀禍は魍魎丸に取り込まれ、金禍は亡くなる直前に鉄砕牙に同化した)
……なんで生きてるの?!
しかも元気に喧嘩してますね。
犬夜叉の世界から地続きの続編として見ていたんですが、どうやらそうでもない予感……。
パラレルワールドなのか、それとも『倒されたはずの妖怪が生きている』ことが物語のキーになっているのか。
毎週謎が深まります。