『ダイの大冒険』、アニメで追っていますが、めちゃんこ面白いですよね。
夫は小学生の頃に漫画を読破して以来、妻に至ってはドラクエとのファーストコンタクトなのですが、毎週土曜日の朝を楽しみにしています。
さて、今回レビューするのは、そのスピンオフ作品でもある
『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 勇者アバンと獄炎の魔王』の2巻です。
1巻も発売された当初に買って読んでいたのですが、レビューあげ損ねちゃったので、2巻から…笑
一応、ネタバレありの感想です。
「ははーん、ダイ大の人気にあやかったスピンオフなんか今更始めちゃって…」てちょっと思ったりしませんでした?
1巻を読んだ方であれば、「そんな風に思ってすいませんでした!」と本の前で土下座したことでしょうが、(我が家ではiPadにひれ伏しました)
原作はダイ大と同じ三条陸先生がやっているだけあって、正当なダイ大のシリーズものだし、
そしてめちゃ面白い。ダイはもちろん、あの『仮面ライダーW』を作り上げただけあるわぁ…とため息ついてしまいました。
1巻はマァムのお母さんであるレイラにスポットが当たっていましたが、今回はマァムの父であり、勇者アバンの友である戦士ロカが中心。
このロカが「レイラは魔法使えるし、アバンは勇者だし…」とモヤモヤしていて、更にモンスターとの戦いで戦士でありながら力負けしてしまい、
「俺の存在意義って…」と悩むところから2巻の話が始まります。
大魔導士マトリフとの出会いや、仲間との友情の確認、そして自分の過去をヒントに成長すると紆余曲折あってロカが戦士としての自分を確立させていくってのが大筋なのですが、
これってダイでポップが当初苦悩していた姿とも重ねられます。
自分が知っている自分の弱点を他者との関係性を通じて、克服していく…
このアツい展開はやっぱり外せないよなぁ、といったところです。
また、1巻分の話数でこのサイクルがちゃんと完結しているのもgood
いくらでも伸ばそうと思えば伸ばせる題材ではあると思うんですが、間延びさせないことで物語がグイグイ進むので、楽しく読めます。
『勇者アバン』の面白い点としては、ダイで語られている事実(過去)が既に我々の既知の出来事としてあって、出来事と出来事が結ばれた時に
「あ~~、こう来ましたか…」と感慨深くなれるところでしょうか。
これも原作者が本編と同じだからこそなせる業かな。
(余談ですが、シリーズもののスピンオフで面白いものといえば『ガンダムUC』があがると思いますが、あれは原作がシリーズの原作者と違うので、作品としては面白くても「シリーズもの」としてはむむ…となるところもあったりしますので)
それと、ボストロールでお馴染みのトロル一族だけど頭脳派で魔法でガンガン攻めてくる敵の四天王の1人、ガンガディアが個人的にすごい好き。
コイツもいうなればコンプレックスを抱えた悪のロカみたいなものですから、今後再登場して更に勇者一行を苦しめてくれることでしょう。
3巻発売は11月4日 と発表も巻末にあり、今から楽しみです。