今年16本目の映画です。
映画通の友人が「ミスト面白いよ」と薦めてくれたので見ました。
ホラー映画は得意じゃないのでとりあえず見てみようということで見てみました。
未見の方向けの感想としては、
ビジュアル的にも、心理的にも怖い
以下物語の根幹にかかわるネタバレあり。
視聴済の人だけ読んでください。
第一の感想:映画として
ホラー映画の中でも、特にスプラッター映画はてんでだめなので、その友人に
「大丈夫?」って聞いたのですが、「平気だよ!」(大丈夫とは言っていない)
というなんともあいまいな返事・・・笑
ってことで見たんですけどね、
いや~ キツいっす笑
シャッターを開けて化け物に若い店員さんが連れていかれてしまうシーンとかもう見るに堪えません。
その後も毒虫に刺されたり、蜘蛛に襲われたり、とにかく怖い怖い怖い~~~~!!!!
『ショーシャンクの空に』の監督やから、ホラー言うても人間の怖さ的な怖さやろナァ・・・と思ってたのにこっちはヒエヒエですよ。
第二の感想:昨日の、そして明日の私たちとして
これ、アマゾンの感想欄でも意見が割れているっぽいんですが、(執筆時はまだ上から1つめのしか見ていません)
たくさんの犠牲者を出したこの惨劇が誰のせいとかは正味ないですよね。
そりゃあ軍の何かの実験が失敗してってのが理由っぽいので軍が悪いんでしょうけど、
主人公も宗教おばさんも誰一人悪くない、肯定はしないが責めることはできませんね。
主人公のグループがおばさんの排除を実行した(突然だったとしても)ことも、ああなってしまってはあるグループが生き残る手段としては起こりうることとしては珍しくなかったのではないでしょうか。
宗教おばさんは扇動者として、あの場を実質的には支配し、異端者の排除を実行しちゃいましたからね。軍人さんかわいそうでした。
話がデカくなる前のシーンで、息子を生贄に差し出す…みたいな聖書の一説をおばさんがつぶやいていたので、あ、これ絶対主人公の息子標的になるだろうなと思ったら案の定でした。
主人公グループは出ていかなきゃ確実におばさんたちにボコられてたでしょう。
これ、どうしても考えてしまうのが今回の非常事態宣言一連の騒動です。
非常事態宣言も6月を待たずにして終わったわけですが、
今回の騒動を体験した私たちにとっては、非常事態に人がどう動くのか という心の動きは常に想定していかなければいけないのかなと思っています。
1.お隣の弁護士さんのように「うるせえ! 俺は外へ出るんだ!」と出ていくのか
2.主人公のように活路を見出すべく、困難に立ち向かっていくのか
3.宗教おばさんのような・・・はともかくとして、リーダーポジションに収まるのか
4.あるいはストレイシープとして生きるのか
全てに必ずリスクは付きまとうわけで、選ばざるを得ない状況あるでしょう。
見終わった後だからこそ、お隣さん、出ていかなきゃよかったのに、とか主人公もあと30分待ってればなぁ~ なんて言えますが、現実はそうもいきません。
何が正解とかない状況に陥ってしまったとき、(生きている限り何度も経験することになるんでしょうけど)
「パニックになって、自分を見失わない」
ことをその瞬間に思い出せるかどうかが大切になるわけで。
そういう見方もできる映画でした。
いやー、とにかく怖かった。