オタク夫婦の「○○が好き」

20代オタク夫婦の語り場です。漫画・映画の感想がメイン。特撮と世界一初恋とBANANA FISHもアツい。そんな夫婦です。

『男はつらいよ』第11作 寅次郎忘れな草 感想

男はつらいよ』のヒロインといえば浅丘ルリ子演ずるリリー。

(実質の)最終作のヒロインも演じた、寅さんのバディとしてはこれ以上ない存在の彼女が初めて出るのがこの「寅次郎忘れな草」ということで、TSUTAYAで借りてみました。

 

三行感想は

 

 

 

 

 

 鉄分多め

寅さんとリリーが知り合いになる前に、偶然同じ夜汽車に乗っていました。その夜汽車はオハ62

wikipediaによれば、オハ60シリーズの北海道・東北バージョンらしい。

リリーが住む街(どうやら五反田らしい?)で高架を走っていた山手線は在りし日の103系でしょうか。黄色の103系っぽいやつはなんだかわからなかった。

網走駅はもちろん、新京成電鉄五香駅もドドン、と出ていましたね。

残念ながら(?)網走駅も五香駅もだいぶ様子も変わっているようで、なかなか聖地巡礼ってわけにもいかなさそうです。

 

 

リリーと寅さんが仲を深めるきっかけとなった夜汽車での過ごし方を語るシーン、今作の見どころではないでしょうか。

私も鉄道オタク歴が長いので、寅さんたちと同じように夜、電車から真っ暗な外をぼーっと見つめているとふと出てくる集落。

ここに住む人たちはどんな暮らしをしてるんだろうなぁ、なんて考えることは多々あります。

もしかしたらこれは主人公としての、「車寅次郎」としての台詞かもしれませんが、リリーよりも寅さんのほうが、夜汽車から見え、彼方に消えていく家の中「家庭」に対するイメージの深さがあったと思います。

これはのちに語る寅さんとリリーのすれ違いにもちゃんと影響してるんだなって感じます。

 

青森の少年少女とリリー

タコ社長の工場で働いている青森から出てきた青年と、彼に会いに来る女の子のエピソードも、話の筋にはあまり関係がしてこないかもしれませんが、リリーの寂しさが見えるよいトリガーになっていたと思います。

 

寅さんの「デリカシー」のなさで、泣きながら店を飛び出して行ってしまった女の子を追ってあげて! と博を説得したリリー。

博たちが出て行った後も、軒先まで出て心配する彼女の姿も印象的でした。

しかしまぁ、周りの人たち、ほんとデリカシーありませんよね笑

同僚も替え歌まで作ってはやし立てなくても! なんて思っちゃいました。

 

最高傑作と言われるのもわかる

寅さんのお相手として、リリーはベストマッチですね。

網走の川のたもとでも話をしていたように、二人は同じ根無し草であって旅をしています。啖呵売も場末のスナックで歌うのも、決して安定した仕事ではありません。

だからこそ、リリーは寅さんに恋をしました。

けれど、二人が決定的に違っていること。それは

帰る場所があるかないかの違いですね。

寅さんが網走にフーテンしているときにお世話になった酪農家の一家から手紙をもらい、さくらに代筆を頼む(愚かなる妹が…のシーンですね)シーン。

寅さんが

「自分が旅に出ている間、もしリリーが顔を見せたら下宿させてあげてほしい」

「彼女に人並みの家庭を味合わせてほしい」と伝えます。

さくらがペンを持ちながら、ごろんと寝転がりつつ、何か考えていそうな寅さんを見つめるシーン。

 

きっとこの瞬間に寅さんもリリーと自分が同じように見えて、同じではない。帰るべき家族がいるかいないかを自分で言ってはっとしたのではないでしょうか。

リリーと母親のシーンでは、お金をせびる母親ともめるシーンがあります。親子でもこういう姿があれば、「とらや」のような姿もあります。

何気ないシーンでありますが、ぜひこれから見る人、一度見た人もここに注目してほしいと思います。

そのあと場面が切り替わり、寅さんの弟分の源公が手紙を川に落としちゃうことでしんみりとさせないのもうまいなぁと感心するばかりです。

 

 

 

北海道の酪農家にお世話になるシーン、ちょうど先週終わった朝ドラ「なつぞら」と年代的にも被っていますから、おんなじ感じだな~と。

『寅次郎夕焼け小焼け』のラストシーンもよかったですが、今作の再び網走に帰った寅さんが張り切る終わりも鑑賞後にさわやかな気持ちを残してくれるよい終わり方だなぁって思います。

 

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