今年10作目の映画です。
『パトレイバー』はロボットアニメオタクとしては見てなきゃいけない作品だよな、
と思いつつ、dアニメでTV版1話だけ見て終わりにしていたんですが、なかなか残り46話見るのも難しいかな? と思ったので劇場版をいきなり見てみました。
多くの方が私らと同じく、
(ガンダムのように)劇場版だけでもいけるかな?
と思うことあると思うのですが、まあなんとかなるかなと思います。
ガンダムを全く見たことない人が『F91』から見る感じに近いかもしれません。
以下感想。ネタバレあり。
89年から見た未来に生きる私たち
今作の公開は1989年(平成元年)、今から30年近く前の作品です。
その時点で、今作の根幹である「コンピューターシステムの暴走」を描けたのはすげえなぁ、と2020年に生きる私は思いました。
レイバーのOSに意図的なバグを入れて、ある条件下で起動するように仕組み、日常に溶け込んでいるレイバーを暴走させる…
きっとどなたかが既に言及しているでしょうけども、
『仮面ライダーゼロワン』の「ヒューマギア」と関係が一緒ですね。
(未見でこのブログを読んでいる方向けに話をすると、パトレイバーのロボはガンダムのような戦闘用途が主ではないです)
30年前のSF作品が主題にしたテーマが、令和元年になって子供向け番組のテーマとして設定されるまで日常に溶け込んだ というのにオタク的な"エモさ"を感じます。
あの頃は「テクノロジー」が日常をどう変えていくのか、の一つの答えが「ロボット」だったわけですが、2020年では到底間に合いませんでしたね。
89年から見た過去
犯人の足取りをつかむため、刑事2人が開発に取り残された一つの東京の姿を追うシーンが差し込まれますが、
これもまた平成元年だからこそ魅力的に描かれるのかなと思います。
鮮やかな臨海都市の開発と、役割を終え、朽ちていくのを待っている住宅の対比が鮮やかです。
昭和から平成への改元は、平成から令和のそれと違い、突然やってきたものなのでこういう効果を狙ったとしても、ここまでではなかったはずではないか、なんて考えてしまいます。
ロボットのドンパチを期待してパトレイバーを見る人はそういないでしょうから、wikiでも言及されているように「近未来SF」の仕掛けとしてのロボットものとしてはステキな作品です。
GW中に『2』も見たいなと思ってます。