イオンシネマで劇場版『新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X』を見てきました。
劇場は親子連れで大賑わい。
ちびっこ向けの映画では、ちびっこたちが上映中に興奮を隠しきれず、気持ちが声に出てしまうのが大好きです。
少なくとも、楽しい映画に関しては映画を一緒に見ているみんなで楽しいところを共有したいですよね。
劇場版シンカリオンは、TVシリーズ追っていた大きなお友達なら必ず見る必要がある!
損しない映画でした。ほんと作成側、わかってるよなぁ……
以下ネタバレありです。未視聴の方は見てからご覧ください!
ハマりポイント1:王道しかない展開
もうざっと言ってしまいますけども、
「ラスボスのロボ、ブラックシンカリオンオーガとの共闘」
「かつてのライバルたちとの交流」
「ALFA-Xはもちろん、劇場版オリジナル機体がクソかっこいい」
ロボットアニメの王道を極めたかのようなアツい展開が続きます。(変形パンクも今回は短かった)
それでいて
「母、さくらさんの強さ」
「ハヤトと仲間たちの絆」
「かっこいい大人」
がバトルパート以外をがっちり固めていて、
アニメとして飽きさせるタイミングがない!
もちろん「父と子」の時空を超えた絆が一番イイのは言うまでもありません。
ハマりポイント2:ゲストキャラの使い方うまい
毎日新聞かなんかのの記事でネタバレあったんで私もここに書いちゃいますが、
今回のゲストは「ゴジラ」と「エヴァンゲリオン」です。
この2つ抜きでも物語は成立するので当然大人向けサービスと考えられますが、
イヤミがないんですよ。
「ほらぁ、こういうの好きだろ? 出してやったぞ、嬉しいだろ?」
みたいな出され方、長いことオタクやってるとまれにあるじゃないですか。
シンカリオンはそれがない。
序盤で登場する「ゴジラ」は圧倒的な強さを見せつけ(後ろに座ってたちびっこが泣くぐらい怖い)、
異次元に対する恐怖感をあのテーマ曲と共にこれでもか! と見せつけてきます。
ゴジラに関しては、災害や戦争のメタファーとしての見方をするようになりましたが、今回は客演なのでそれはナシ。
一オタクとしてはあってほしかったなと思ったりしましたが、
主題そこじゃないし、あったらあったで「令ジェネ」のアナザー1号のように消化不良になること間違いなしなので、なくてよかった笑
最後にはゴジラが敵か味方かわからないながらラスボス撃破に協力してくれるのもいいですね。
そして「エヴァ」(後ろに座ってたお母さん興奮してた)
シンカリオンとエヴァのコラボを知った時は
「おいおい、本当にやるのかよ」→「本当にやりやがった!!」で興奮しかしなかったんですが、 劇場版でももう一回興奮できます。
「残テ」あり、シンジ君が助けに来る場面ありと、素直に嬉しい。
シンジ君も、どこかの次元では先輩である兜甲児やアムロ・レイに助けてもらったことがあったと思います。それを先輩になったシンジ君が、ハヤトたちを助ける…
サイコーの展開ですよ。
シンカリオンとエヴァのコラボを知った時は 「おいおい、本当にやるのかよ」→「本当にやりやがった!!」で興奮しかしなかったんですが、 劇場版でももう一回興奮できます。
ハマりポイント3:シンカリオンの元祖の登場
今回の敵の構成は地中ではなく、宇宙へ出たキトラルザスの末裔が再び地球に戻ってくるというものです。
この敵が使うメカが、満鉄のいわゆる「あじあ号」がモデルになってます。
登場シーンで思わず声でました。
敵の力は次元や時間を超えて移動できるものですが、
wikiにも記述されているように新幹線の源流ともいえるあじあ号が、敵メカとしてシンカリオン同様に変形するということは「歴史のif」を感じさせます。
長く、遠くにいた技術が、(ハヤトくんたちから見て)敵側の技術として。
歴史に翻弄された車両は、よいモチーフになっていました。
「あじあ号」との共闘も見たかったなぁ。
シンカリオンの軸はブレない
最後にブッコミますが、ちびっこの多くは学校に入学等、
社会に少しずつ溶け込むにつれて
アニメも鉄道も、時が来たら卒業してしまうもの
と捉えてしまうことになると思います。学校で友達に「まだ〇〇してんのー!? ダセー!w」って言われたりね。
これは避けがたい事実です。
作中でも年下になった父、ホクトが「鉄道好きなんて言ったら…」と当初鉄オタであることを隠します。
しかしながら、ハヤトくんと、シンカリオンに携わるスタッフたちは断言してくれます。
「趣味に役立つとか役立たないとかない」
「好きなものは好きなままでいていい」
ホクトくんのように、中学受験に取り組む子たちにも届いてほしい言葉だなと思います。
9歳で受験勉強に勤しむ姿は、自発的に「受験したい!」となったわけではないかもしれません。
親の期待を背負い、訳も分からないうちに周囲から「実益のないものなんか時間の無駄だよ」といったような言葉をかけられることもあったかもしれません。
でもそういうのはもう平成において前に進みたいよね。
時代はもはや20年代。
私たち大人から次の世代を担う子に対して、積極的に言わなければならないのです。
好きなことに一生懸命のハヤトくんたち運転手と、それを1年以上をかけて描き切った政策チームが、劇場でたくさんの笑顔をもたらしていた訳ですから。