今年27本目の映画です。
これもアマゾンプライムで観ました。
ビッグコミックで連載している、ホイチョイプロダクションの『〇〇ならこの一本』角川映画でオススメされていたってのもあるし、奥華子の「ガーネット」が主題歌のやつ(以下アニメ版)は何度も見てるのに、これだけは見たことないなってのもあったので。
実写映画のいいところは、
『男はつらいよ』なんかもそうなんですが、ロケ地=聖地巡礼したくなるところですね。
俄然尾道に行ってみたくなりました。関東からだと少し遠いんだよな~
以下ネタバレありの感想。
でも40年も昔の映画にネタバレも何もないか・・・
原田知世かわいい
まずそこか! って言われてしまうかもしれませんが笑
当時15歳のあどけなさ残りまくりの原田知世を見つけてきた角川春樹ほんとにすごい。(wiki見るとかなり原田知世に入れ込んでたみたいですね)
この映画に関わらず、たまに映像作品においてみられる現象ですが、
演技が上手でないことが作品にとってプラスに働いている んですよね
そりゃデビュー作ですから、芳山和子役の原田知世の演技は当然ぎこちないですよ。
そのぎこちなさが今作の普通の女の子がSFに巻き込まれてしまう、非日常感をみずみずしく描いてます。
主演にフォーカスするなら、エンドロールに流れる共演者とのにこやか笑顔で歌う「時をかける少女」は外せません。
所謂NG集も兼ねてるんですが、本編では見られない自然な笑顔がまたかわいい。
私たち世代でいえば、『女王の教室』のEDみたいな感じでしょうか?
作品とは断絶しているEDの良さってあると思います。
あんまり時をかけない
アニメ版から入った人も皆思うことかもしれませんが、
原田知世はあんまり時をかけません。
先日『ビューティフルドリーマー』を観たときも感じたことでしたが、影響を受けた作品ばかり見てきているので、いざ原点に立ち戻ると
「あれ、意外とそうでもないんだな」って感じます。
しかし、時をかけないからといって、この作品の魅力が減ってるのかと問われればぜんぜんそんなことはない。
エンディングが好き
これネタバレですよ。
未来から来たんだよ、とバラす深町くんが「もしまたこの時代に来ることがあっても、君は僕が僕だってわからないと思うよ」と言って去っていきます。
これ、銀河鉄道999(劇場版)のメーテルとの別れのシーンと一緒ですよね。
ぐっとくるなぁ。
時は流れ、和子も大人になり大学の研究室に在籍する一人の女性に。
観客から見れば深町君とわかる男性と偶然会うものの、彼の言葉どおり、和子は深町君だとはわからず、2人は一言二言交わした後、別々の長い廊下を歩み始める…
月並みかもしれませんが、ここが一番好きです。
お互いに振り返るものの、振り返るタイミングが合わないので背中しか見えない。
そして、角を曲がったとは一度も振り返らない…
「もし振り返るタイミングが一緒だったら?」
誰しもがこういう経験ってあると思うんですよ。
友人同士の関係でもいいし、男女の関係でもいいんですが、この時のいたずら、不可逆的な時間に儚さを感じちゃう…
私たち、9割以上の人間はタイムリープしないので、SFものであることは間違いのない作品なのですが、
このすれ違いは普遍的であり、映画だけではない、私たちのものなんですよ。
次見るべき映画は・・・
おっさんが時をかけるこいつだね