1巻が出たのってもう1年も前なんですね。
脚本の猪原賽先生もご自身のTwitterで言及されていますが、まさに今日の新型コロナウイルス感染症と状況がものすごく似ていますね。
約120年前に発表された原作の持つ力のすごさに驚きます。
さて、感想いってみましょ。 以下ネタバレありです。
「町をあげての避難なんてごめんだぜ」
このセリフがあった後すぐにウェイブリッジという街がトライポットの熱線攻撃で蒸発します。
まさにフラグ。
この熱線攻撃の表現、相変わらずシンプルで怖い。(1巻の感想にも書きましたが)
対岸の火事が一気にこちら側にも広がっていって、あっという間に自分自身ですらも巻き込んでしまう…
伝聞でしか伝わってこない状況下では、当然人間の想像力には限界があるもんで、そりゃあ敵をなめるよね。
今日の私たちも、外国の出来事、港に留め置かれた船の出来事…なんて思っていたらトライポットに攻められ逃げ惑うロンドン市民とやってることは一緒です。
…ロンドン市民と違って、私たちは逃げ場がないのがまたやっかいなんですけどね。
トライポット恐ろしすぎ問題
足の付け根を攻撃…やったか?!(やってない)
熱線乱れ撃ちも十二分に怖いんですけど、毒ガスが一番ヤバい。
wikiによると原作が発表された1898年の翌年には毒ガス禁止宣言が出たそうなので、よくわからんがヤバいものがあるらしいな… 的な扱いだったのではないでしょうか。
今で言えばなんだろう、レーザー兵器とか?
毒ガスが怖いのはもちろんなんですが、その毒ガス攻撃を受けたあとに真っ赤な植物が生えるのが怖い
マンガは白黒だったんでセーフですけど、これカラーだったら絶対嫌…
人間を狩る描写もありますが、乱れ撃ちと毒ガス攻撃が恐ろしすぎてもはや狩られるぐらいではどうも思いませんぞ
ロンドンが襲撃されると『ヘルシング』思い出しますね笑
やはりロンドンは時代を越えて襲撃される命運だった…?!
衝角艦・サンダーチャイルド
一瞬で沈んでしまいましたが、トライポット2体も破壊したのはアツい。
衝角艦って一体何なんだ? と思ったんですけど、描写であったとおり、衝突して沈没させる船なんですね。(wiki調べ)
蒸気機関が船に搭載されてしばらくたったまさに劇中のこのころが衝角艦の全盛期だったもよう。
これも今で言えば原子力空母とかステルス戦闘機みたいなもんですかね。
2100年ぐらいの人も「空母・・・? 一世紀前はこんなの使ってたんだ」ってなるんですかねぇ。なるんでしょうね。
その他
巻末のインタビューで知ってびっくりしたんですが、原作では主人公は写真家ではない、漫画版のオリジナル設定なんですね。
『仮面ライダーディケイド』の主人公、門矢士も写真家でしたが、
特徴のなさをあえて押し出すときって、あくまでも物語を俯瞰する存在でありながらも、意思を持っているキャラクターである写真家は便利な職業なのかもしれません。
妻クララは無事なのか、弟と貴婦人たちの即席トリオは無事にフランスへ逃れられるのか…
この後人類が勝てる見込みほぼゼロだと思うんですが、どうなっていくんだろう…
頑張れ、アームストロング砲!