『宇宙戦争』3巻の感想です。いよいよラスト。
あのオチが! なんてタイトルで書きましたが、実は映画原作と読んだことないので、今回初めての体験でした。
物語もラストの大どんでん返しに向かうために、絶望に次ぐ絶望をこれでもか~!って突っ込んできてて、読んでてひやひやします。
印象的なシーンをいくつか。
牧師さんが気が狂ってナゾの神に祈りを捧げちゃうシーン。
極限まで追い詰められちゃうと、日常を保ちたい心と非日常の現実にぶっ壊れちゃうんですねぇ。
後は兵隊さんの「情勢が変わったんだよ」からの、「地下に潜って文明力再びをつけ、いつか火星人をぶっ飛ばす」というかっこいい台詞。
『宇宙戦艦ヤマト』も冒頭で世界各都市の地下に作られた地下都市が遊星爆弾で壊滅していく描写がありましたが、「ヤマト」もSFの潮流にちゃんと乗ってるんだなぁと思いました。
「情勢が変わったんだよ」という冷静さの中に絶望が含まれているのめっちゃかっこいい。
これ、いつか言いたい言葉ですね。
私としてはオチは唐突って批判されるほど唐突かな? と思いました。
21世紀の人間だからこんなこと言うのかもしれませんが、「勝てない!!」ってのは、『インディペンデンスデイ』よか技術の差が圧倒的ですから、こういった自然の力で解決するってのは唐突というか意外性があってよかったかなと。
離れ離れなった奥さんにも無事再会し、フランスに渡った弟の消息もわかって一安心。
(そういや、主人公が切り替わって、この2人の話にもなるかな? と2巻を読んだ後は思っていたのですが、それはありませんでした。)
2巻が20年の4月発売で、その後も我々も新型コロナと戦ってきたわけですが、『宇宙戦争』においても、現実においても私たち人類がやることってあんまり変わってないなとしみじみしました。
あとがきにもありましたが、人類が協調できる世の中になってほしいですね…