中学生のときに父親が会社の後輩さんからもらってきたゲームの中にPS版「蒼き狼と白き小鹿」がありまして、それ以来モンゴル帝国にはうるさい夫です。
トマトスープ先生の『天幕のジャードゥーガル』1巻読んでみました。
まさかモンゴル帝国の漫画が「このマンガがすごい!2023」のオンナ編(オンナ編ってなんなんだろ?)1位を取ってるとはつゆ知らずだったのでさっそく読んでみました。
これは1位とるだけの漫画だな、って思いました。
主人公シタラがトルイの妻ソルコクタニ・ベキに会うシーン、すごくないっすか。
学問を修めてきたシタラにとって、学問は生きるために必要なもので、生活を豊かにしていく、してくれるためのもの。
妃とはいえど初戦は野蛮人…「学問の価値」なんかわかりっこねえんだよ! 的な構え方をしてたと思うんです。
しかし実際に会ってみると妃は「学問の価値」をちゃんとわかっていて、それを妃という立場で最大限に利用すべく考えていた…
同じ学問を修める女であっても、向いている方向は全然違うことが明示され、
「絶対に屈しない!」と誓うシタラ。
この展開アツいっすよね。生きるためには妃に取り入るしかなく、妃に取り入っていれば学問を続けることができるでしょうけども、今まで豊かにしてくれた学問に砂をかけるような付き合い方にとなってもしまうわけで。
その苦悩と現実とのギャップが今後彼女の人生にどう影響していくのか…
2月に発売される続刊が楽しみです。
『乙嫁語り』とは時代も設定もいろいろと違いますけど、私たちは持っていなかった感性「遊牧民族らしさ」とでもいうんでしょうか、が垣間見えると面白いですね。