私は妻と違って観劇はほとんどいかないのですが、
23年に舞台『かげきしょうじょ!!』を見てめっちゃくちゃ感動しまして。
私、この後に実際に宝塚歌劇団見に行ったんですよ。
彼女たちがここまで追い求める「歌劇団」って一体どれほどのものなんだろう、と興味を持ちまして。
それほどの原作の良さ、そして舞台を魅せてくれた出演者をはじめ、関係者皆さんの熱意に突き動かされるモノがありました。
そしてこの度、
第2章がやるよ! ってことで妻にチケットを取ってもらい、
三越劇場まで見に行ってきました。
百貨店の中に劇場があるって「?!?!!?」って感じだったんですが、
座席に角度こそついてないものの、イスもしっかりしたもので、観るには全く問題なしでした。
(ちなみに、劇場内は終了前後関わらず撮影NG!)
さて内容なんですが、
(これからの人はブラウザバックしてね)
うーーーーん、正直言って物足りなかったっすね……
23年のを観た方は、同水準のものを求めていくと
「あ、あれっ……?」ってなると思います。
良かった点
大木先生/初風 緑 がすごい
宝塚を観に行ったあとだったので、OGの迫力を感じました。
先生にスポットライトが当たるシーンが何度かあるんですけど、
サブキャラのターンとは思えないほどまぶしい。
下手すればテンポ悪くなる瞬間でもあると思うんですけど、照明や効果の影響を差し引いたとしても
見ごたえのあった「支配している」感じにほれぼれします。
いまいちだった点
メインテーマがブレてる
今回の舞台は
99期の聖先輩の過去エピソード(原作の特別編)の前半と、
夏休みにさらさと愛ちゃんがさらさの実家に帰って「助六にはなれません!」のエピソードの後半
って感じでやっていくんですが、
前半、ぶっちゃけ小園桃(聖先輩が好きなJPX48のセンター)を劇に出したいからこのエピソード選んでない……?
って感じでした。
聖先輩がこの後どうなってしまうかは原作を追ってる人からすれば
このエピソードが後で効いてくる、というのはわかるんですけど、
90分の演劇でやるエピソードとして選ばれるものかどうかと問われれば……
ならっちと小園桃が歌って踊る場面があって、それ単体では見どころのあるシーンではあるんですけどね。
でもこのダンスシーンがめちゃくちゃ気合が入っているのを見て、
(あっ、このシーンのためにこの話が選ばれたやつだこれ)
なんて気づきたくなかった気づきを得てしまいました。
その後、自分の中で(????)が残ったまま、聖先輩パートが終わって、
さらさ過去編パートに移行するので、消化不良のまま劇が続いていく感じでしたね。
演出がギャグより
これは人それぞれだと思うんですが、なんだか演出がギャグよりだったのが
「違うんだよなー」ってモヤモヤしました。
『かげきしょうじょ!!』の好きなところは、やっぱり各々が目的は違っても目標が同じという状況のなかで切磋琢磨していく、というスポ根的なところなんです。
冒頭の夏休み前に演技(実技)授業の一環で各々が役に合わせて演技をして、
さらさが「完コピするんじゃなくて、自分の演技を目指せ」と言われて壁にぶつかる、というエピソードのとこ。
乳母役の千夏ちゃんがハッスルしすぎて空回りするシーンがあって、ギャグっぽく回収されちゃうんですけど、
彼女たちが求められる演技プランに沿わない結果だったとしても、
それは彼女たちなりの正解を目指した結果であって、ギャグ扱いしてはいけない……!! みたいなね。
第1章とは時間登場人物の多さも違いますし、単純に比較はできないんですけど、
踏み込んでいえば、第1章を見てない状態で観劇してれば
「マァ、最近は演者ありきで舞台化するのも多いからナァ」で終わるんですけど、
第1幕がめちゃくちゃよかった、1年経ってもそう思っているぐらいの思い入れがありますから、なんか惜しさが残る舞台でした。
三越の吹き抜け
気合の入り方がすんごい。