「おっさんの趣味を美少女がやる」モノは異世界転生に次ぐ漫画の一大シリーズですが、
ついに廃道探索を趣味とする人(オブローダー)までも漫画になってしまいました。
廃道の監修は「山さ行がねが」でおなじみのヨッキれんさん。
このサイトめっちゃ好きで、特に「田代隧道」がお気に入り。あれ、読んでてめっちゃくちゃぞくぞくしました。
さて、漫画の感想ですが、廃道をめぐる面白さがよく伝わってくる作品だなと思います。
廃道(廃線)の何が好きかというと、そこには道を作るだけの理由と熱意があった、ということだと思います。
えいやーで作れる代物ではない、公共のための道路や線路が「不要」となり廃れていく。
時代に必要とされなくなったそれらにエモさを感じるわけですが、
どうしても「廃」が頭につくと廃墟のようにビジュアル的だったり、心霊スポットで…といったようないけないものを見に来ている不謹慎な気持ちを楽しむことが中心で、
廃道廃線のようにそういうものとは無縁なモノはある意味世の中からすれば理解しがたいものなのですが、
そこにかわいい女の子を補助線として使うことによって、オブローダーの楽しみがニュートラルな人たちにも理解しやすい(わかってもらえるとは言ってない)のかな。
少なくとも漫画化して単行本として世に出てるわけですから、出版社としてもいけると踏んだわけですし。
意外に思ったのは、登場人物が中学生だったということでしょうか。
こういうのって大方ある程度自律的に動くことができる高校生世代に設定されるのかなーなんて思ってたので。
取り上げられている廃道も都内から行きやすいところなので、虫や草木がすごくない冬のうちに一度行ってみるのも楽しいかもしれません。