オタク夫婦の「○○が好き」

30代オタク夫婦の語り場です。漫画・映画の感想がメイン。特撮と世界一初恋とBANANA FISHもアツい。そんな夫婦です。

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映画『カラオケ行こ!』感想

今年2作目の映画です。

 

24年1月12日公開の『カラオケ行こ!』観てきました。

原作はだいぶ前に読んでそれ以来、って感じのテンションで観に行ったのですが、想像していた以上に面白い映画だったなと思います。

観に行く前日に予約した際はそれなり~の席の埋まり具合だったんですが、当日現場に行ってみると8割ぐらい席が埋まってて、ちょっと驚きました。

 

以下、ネタバレなしに気になった個所の感想です。

 

 

 

ナナメな関係の心地よさ

この作品の面白いなーと思うところは「そんなことあるかいなw」と設定に対して常識でつっこめるところでしょうか

中学生とヤクザが(仲良くなるわけないやろw)

カラオケでは仲良しで立場逆転(そんなんあるわけないw てかなんでカラオケw)

と根幹の設定につっこみを入れられるので、物語に常に回転がかかっているのでそれこそ箸が転ぶだけでも面白く感じてしまうような笑いの包容力があります。

 

 

 

綾野剛かっこよすぎる問題

W主人公の片方を務める成田狂児役の綾野剛がイケメンすぎるんですよね……

ほんと、これだけは言いたい。

自分にとって綾野剛って『S -最後の警官-』の蘇我伊織役の印象が今まで強かったんですけど、(なんだかんだ555は見てなかったりする)

いやー、成田狂児役、マジではまり役っすね。ほんとかっこいい。

私は人生ずっと三枚目でやってきたので、本当は高校ぐらいでこの作品の綾野剛や、『ノルウェイの森』のワタナベ君を演じた松山ケンイチみたいになりたかったんですよね~

もちろんなれなかったわけですが。

 

 

後輩、和田くんとの確執がいい

この記事を書くのにあたって漫画を改めて読み直したんですが、

映画と原作で異なるのが、合唱部の部長の聡実くんと後輩の和田君の関係ですね。

原作ではネームド部活の後輩ってぐらいで終わりだったんですけど、映画では大人になろうとしている聡実くんと対比する位置のキャラクターとして描いていることで聡実くんの思春期の揺らぎがよく表現できてるなと感じます。

聡実くんも伝統ある学校の部長をやっているぐらいですから、合唱にかける思いってのは当然持っているはず。

でも、大人になるにつれて色々と考えなきゃいけなくなってくるのに、まだ大人への階段を上り始めていない和田君は「何をもがいているんだ!」と反発してしまう。

 

聡実くんは劇中ほとんどポーカーフェイスを突き通すんですが、彼の感情の揺さぶりを第三者に代替させているのが上手だなぁと思います。                                                                                                              

(今、原作と実写の関係が色々と議論されていますが、この肉付けの仕方はアタリだと個人的に思います)

 

「紅だァーーーッ!!」(aa略)

この作品の中心的なポジションにいるXJAPANの『紅』、劇中で何度も流れますが名曲っすね。

私、この曲とのファーストコンタクトは歌じゃなくてあのアスキーアートなんですね……笑

本当に曲を聴いたのはyoutubeやニコ動を使い始めたぐらいなので、

(えっ……? 叫ぶような曲調じゃ全くないじゃん……あのアスキーアートってネットあるあるの大げさ表現だったのかよ!)

って本当に思ってました笑

 

狂児の「紅だァーーーッ!!」もAAそっくりでしたよね笑

 

 

原作も改めて読み直してみると、時系列とか映画と色々違うもんだなぁと感心します。

両方とも面白いですが、私は映画のほうが実写化ならではの自己投影感が相まってより聡実くんに感情移入できるな、と思います。

特に好きなシーンである、聡実くんの通学路から狂児の世界の入口である「ミナミ銀座」の看板が映るところなんて、

みな誰しもああいう瞬間を経験したこと、ありません?

明らかにアングラな雰囲気出してる通りだよな、ここ……って感じるところ。

 

あのシーンが作品を身近に感じさせてくれますね。