近所の本屋で「1・2巻同時発売!」と平台で展開されていたのを見て、興味をもって手に取ってみました。
秋葉原のCOMIC ZINの店頭ディスプレイにもでっかく掲示されていたので、宣伝も力入ってるなぁという印象。
帯のあおり文「フランス発のファンタジー巨編」とあったので、
作者はフランス出身の方なのかな? と思っていたんですが、そうではなくて、著者のゆめじ先生はフランスの出版社にコミケで見染められて、フランスで21年にデビューしているとのこと。
いやいや、海外の出版社から漫画を出しちゃうなんてすごいし、海外の出版社がコミケにスカウトマン(マンじゃないんだろうけどなんて読んだらいいのかわからないので便宜上そう呼びます)を派遣してるっていう事実もまたすごいね。
どんな話なのかというと、
植物(アムル)が貴重なものとなった世界で、アムルを力を持つ獣と言葉を交わせる「魔女」のピリーがエデン目指してを旅する……って話です。
まだ話としては序盤なので少しずつ世界観が説明されていく感じですが、
「植物が貴重となった中世世界はどのように生活を保っているのか?」という世界設定が気になるところです。
普段ファンタジー系の漫画ってあまり読まないのですが、私たちの世界と比べて何かが「ある」世界は多く見ますが、「ない」世界が描かれるのってあんまりありませんよね。
いくつかの描写を見れば、
「アムルを巡って戦争があったのち、一つの帝国に世界は纏められている」
「アムルを人間が育てるのは上手にいかないこともあり、世界全体としてはジリ貧方向」
ということが伺い知れますが、まだまだ今後もいろんな設定がでてきそう。
植物が、獣がいないことでどういった文化がこの世界に花開いているのか、というのが結構気になります。
もちろん、ピリーを守るツンデレオオカミのオークとの今後の関係も気になるところ。
ここの2者の関係性の変化という王道の枠組みがあることで、ファンタジーな世界観に没入できてるって感じがします。
既にフランス語版では3巻まで出ているようなので、続編が出るのもすぐなのかな?
いや、『ハルタ』での連載ベースだからほかの漫画と同じぐらいでしょうか。
まだ2巻まででは巻き込まれ方な立ち振る舞いしかできてないピリーが今後どう成長していくのか……今後が楽しみな作品です。