連載当時から名作と名高い『四月は君の嘘』ですが、原作もアニメも舞台もミュージカル初演にも触れて来ず……。
今回、推しの岡宮来夢くんがミュージカル再演でW主演の一人に選ばれたということで、初めて原作コミックスを読んでみました。
ピアノを扱う作品で履修してるのは、『のだめカンタービレ』『蜜蜂と遠雷』『アマデウス』です。それぞれ雰囲気は全く違いますが、天才が出てくる作品たちですね。
『四月は君の嘘』は『のだめ』的ではないことは把握しているので(観劇の際にはハンカチ必須と伺ったので)、
悲劇系か感動系どっち??とそわそわしつつ、原作コミックスを全巻読破しました。
ということで、以下ネタバレ含む感想です。
来夢くんが演じるという視点での感想になりますのでご了承くださいませ。
↓来夢くんを知ったきっかけはこちら
ざっくり言うと、恩田陸さんの『蜜蜂と遠雷』的作品群でした。
「ピアノから離れた天才ピアニスト」が出てくる設定が似ていたので、個人的にはすんなり物語に入り込めました。
『君嘘』は中学生のお話なので、『蜜蜂』と比べてかなり爽やかで青春の甘酸っぱさに満ちています。
全11巻なので、あっという間に読み終わりました。とはいえ長すぎず短すぎずで、読後の余韻に浸ることのできるちょうどいい巻数です。
さて、主人公の公生ですが、来夢くんが演じるにはあまりにネガティブ系なキャラクターでした。
自分の言葉がきっかけで母親を失ったかもしれない、というバックボーンがあるので当然ともいえるキャラクター性ではありますが。
イベントなどでお話を伺う限り、来夢くんはお母様と仲が良く、ご家族からの愛情を受けて健やかに育った方なので、公生とは全く異なる家族観だろうと思われます。
愛情ゆえに苛烈な態度で公生に当たった母親と、父子家庭にも関わらず作中でほとんど語られない(語るべきコミュニケーションを取っていない)公生の父親。中学生の公生が背負うにはあまりに重い家庭環境です。
それを来夢くんが演じるわけですから(ミュージカル版は高校生設定ですが)、演じる大変さは想像に難くありません。
とはいえ、鶴丸国永とか奥村英二とかエレンとか、幅広いキャラクターを演じている来夢くんなら素敵にネガティブな公生を演じてくれることでしょう!
歌声は本当に素晴らしいので期待大です!!
↓公式サイトで楽曲の動画が公開されています
演出的なところで期待しているのは、
「モノクロだった公生の世界がカラフルに色づいていく」描写がどう表現されるのか、です。
正直なところ、モノクロ印刷のコミックスではその辺りの表現が物足りなく感じてしまったので、舞台上でどのようになるのか楽しみです。ミュージカルなので音楽の効果もきっと大きいでしょうし。
あと数日で東京公演の幕が上がりますが、
来夢くんが大絶賛している作品なので、こちらも観劇する日が待ち遠しいです!