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30代オタク夫婦の語り場です。漫画・映画の感想がメイン。特撮と世界一初恋とBANANA FISHもアツい。そんな夫婦です。

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大河ドラマ『麒麟がくる』作品総括&最終話感想

『麒麟がくる』、『真田丸』以来に完走し切った大河ドラマでした。

(『おんな城主直虎』は3話、『せごどん』は6話ぐらい、『いだてん』はシベリア鉄道まで)

色々あった大河ドラマでしたが、久しぶりに完走できてよかったです。

 

十兵衛お疲れさまでした。

特に後半のワガママ上司に振り回される光秀の胃へのダメージ、私にも伝わってきました。

 さて、感想。

 

 

 

 

 

麒麟がくる 前編 (1) (NHK大河ドラマ・ガイド)

麒麟がくる 前編 (1) (NHK大河ドラマ・ガイド)

  • 作者:池端 俊策
  • 発売日: 2020/01/11
  • メディア: ムック
 

 

 

「麒麟が来る」の論点は

オリキャラの功罪―駒・東庵・伊呂波太夫

ヤフーニュースでも取り上げられるぐらい視聴者を沸かせた、

「オリキャラに時間を割きすぎて、本編に厚みが出せなくなっているのでは?」

という問題を、今作を語るのには避けて通れないところでしょう。

実際のところ、沢尻エリカの降板や、コロナの影響で撮影スケジュールがめちゃくちゃになって、例年のスケジュール通りに年末で終わるのか、翌年に持ち越して描き切るのか、私たち視聴者も混乱していましたが、

制作側のほうが何百倍も混乱していたでしょう。

 

そんな中でのオリキャラは使い勝手がよく、物語に空いてしまった隙間を埋めるパテとして使われすぎてしまいましたね。

特に駒は劇中を縦横無尽に駆け巡ったのでかなり批判的な意見もありました。

スケジュール調整の結果の作品の違和感へのスケープゴートとして駒が使われちゃって、かわいそうでした。

とはいうものの、茶会に名前が載るのはやりすぎだったと思う…笑

将軍義昭と駒のラブラブももう少しなんとかなったのでは…とも思いますが、なんだ、あえて擁護するのならば、

「将軍」も「人間」なのだということを市井の代表としてのキャラクターと関わらせることによって表現できた…ということで。

 

 

ただ、本能寺終了後に伊呂波大夫が出てきましたけど、別にこれは出てこなくてもよかったのではないかと。

「麒麟は来るよ、ってお駒ちゃんに伝えておいて」っていうのが必要なのであれば、ラストシーンで市場にいる駒に(前に太夫に会った時に、光秀がこんなこと言ってたよって聞いたなぁ…)って思い出させるだけでもよかったのでは。

 

 

 

山崎の戦いを描かなかったこと

戦国武将「明智光秀」の最期は山崎の戦い、(天王山の戦い)で終わるわけですが、

物語はそこまでいかず、ナレ終して終わってしまいました。

 

最後まであえて描かなかったのは、個人的にはアリかなと思います。

大河ドラマの主人公が落ち武者狩りで終了、というのは華がないし、秀吉は「麒麟」ではなかったでしょうから、志の移行、という描き方にもできなかったでしょう。

「せごどん」のように偉人の最期と物語の終わりがイコールではないし、「新選組!」のように群像劇でもないし、

ここはバッサリと山崎の戦いは切ってしまってよかったのではないかと思います。

 

どうしたらよかったのか

朝倉家に身を寄せていた、コロナによる中断明けあたりがもう少しスマートにできたのではなかったでしょうか。やっぱダレてた。

あそこで視聴率も下がったっぽいですが、仕方なかったかな。

でもあの時期がないと十兵衛と義昭の仲を深めるエピソードに持っていきにくい?

(ここをスマートにしたからといって、コロナの影響の前では、作品全体の評価の底上げには必ずしもつながらなかっただろうとは思いますが…)

 

 

 

 

染谷信長すごかった

いや~、息をのむ演技でしたね、染谷将太の織田信長。

親、将軍、帝、そして光秀・・・

とにかく承認欲求の塊であったことを見事に演じ切っていました。

 

光秀への率直な想いが、ことが進んでいくにつれて歪な形で伝わっていってしまい、結果最終回の本能寺へつながったというのは感じ取れました。

「早く平和な世の中にして、お茶でも飲んで一緒に暮らそうや」

「儂をこんな風にしたのはお前やぞ~!」

という言葉、ほんと怖い…笑

 

 

美濃編すごかった

これは満場一致だと思いますが、やはり序盤(コロナによる中断前)の美濃編はめちゃくちゃ面白かったです。

「十兵衛くえすと」とかいわれ、お使いばっかり頼まれていましたが、行く先々で顔見知りが増え、

中盤以降の誰にでも頼られちゃう「明智十兵衛」のバックボーンができたのかなと思います。

 

初めての一人旅の中で岐阜城にも寄ったことや、明知鉄道乗りに行ったこともあったので、美濃編は舞台に個人的な親しみもあったり。

 

斎藤道三のキャラ、すごいよかったですよね。真田丸のパパぐらいのはまり役だったんじゃないでしょうか。お茶つながりでサントリーのTwitterが反応したのも面白かった。

 

 

番外:コロナ禍の特番について

美濃編が終わった後、1か月半ぐらい「麒麟が来る、までお待ちください」ってことで過去の超名作大河のダイジェスト放送がありましたが、これも結構楽しみでした。

『独眼竜政宗』とか、「梵天丸もかくありたい」って台詞も知ってるけど見たことはなかったので見られてよかった。

あと、松村邦洋の物まね! 

持ちネタ「(戦国大名)のオールナイトニッポン」がめっちゃくっちゃ好きだったのでこれも見られてよかった笑

 

 

真田丸と麒麟がくるの間の3作は「これ自分には合わないな」って視聴打ち切りを平気でしちゃったので、なんだかんだ面白い作品だったと思います。

川口春奈とか、急遽の代役でもここまで貫禄出せたのすごかったし、彼女はどんどん演技派として名を上げてほしいっすね。