今年38本目の映画です。
本当は『私をスキーに連れてって』が観たかったのだけれど、アマプラになかったので、こっちを見ました。
3行感想
ちなみに一番好きなシーンは、関君が親に隠れて酒飲んでるかと思ったら、ビール瓶に入っていた麦茶だってわかるシーン。
薬師丸ひろ子かわいい
主人公三田村由香を演ずる薬師丸ひろ子。かわいい。
wikipediaとか読むと、この『ねらわれた学園』で薬師丸ひろ子の人気に火がともって、『セーラー服と機関銃』で大爆発したって感じなんですかね。
相手役の剣道部主将・関君の頼りなさ(剣道めちゃくちゃだし)たるやって感じですが、それでも由香に頼られるところは雑な例え方をすればギャルゲーっぽいというか、令和の世になっても同じことを大抵やってますから、王道なんすよ。
関君のお家に家庭教師としてお呼ばれして、彼がベランダから親の目を盗んで部活へ行くのに協力する健気さ、幼馴染補正+だし、関君からは「おふくろかと思ったぜ…」みたいな台詞も飛び出してくるので、主題歌のとおり守ってあげたくなるンだわ、って感じ。いうことなし。
とはいうものの、後年の『探偵物語』とか『Wの悲劇』のほうが薬師丸ひろ子の持つ「凛とした」イメージのほうがやっぱり好き。
(余談ですが、こんな守ってあげたくなるような役を演じさせた薬師丸ひろ子に『Wの悲劇』のヒロインをやらせた角川春樹って"わかってる")
内容はカオスのサンドイッチ
小学生が高校生のスカートを歩道橋で覗くシーンから始まるんですが、まぁそれはよいとして関君と由香の台詞がアテレコしてるのが面白い。
「えっ、こんな日常シーンを(アテレコで)?!」
しかもその後の教室のシーンでの先生もアテレコだからなお面白い。
由香がトラックに引かれそうになる三輪車キッズを時間を逆行させる力で救うところからこの映画のファンタジーさが顔を出してくるんですが、
題名にもあるとおりにねらわれている学園なので、「おっ、偶然にも力を持ってしまった由香を謎の集団が襲ってくるのか?」とか期待するんですが、しばらくはそんなことなく、
この映画では薬師丸ひろ子よりも美人な高見沢みちる(演:長谷川真砂美)が学園を狙う組織からやってくるまではわりと放置されてしまう設定なのも好き。
高見沢みちるが出てきて、学園に不良生徒を取り締まるパトロール隊ができて生徒をめちゃくちゃに取り締まったり(実際めちゃくちゃなので当然ともいえるが)、そういうのをよく思っていない先生の車を暴走させて病院送りさせたりするところはSF的ホラーな雰囲気を漂わせてきて面白いです。
しかしその後、それまでちょいちょい出てきた由香大好き金星人と由香の直接対決がマジでサイコ。
なんかここは表現しにくいんですが、新興宗教が作った映像作品って大方こんなんだよな、ってイメージを地でいってる感じの映像が物語のクライマックスに来て
由香が「私は地球を守る!」って言ったりするんだけど、
見てるこっちとしては「?????」しかない。
完全なる娯楽映画
いや、金星人とかそういうことにはまったく意味とかないんですよ。
この映画はそういうのじゃなくて、完全なる娯楽映画なんです。
ライバル校との剣道のシーンも、足は出るわ場外に出ても仕切り直さないわだし、あとたぶん当時のお笑い芸人か、流行っていたお笑いネタか何かを取り入れたものが急に挟まれてきたりしてとにかくめちゃくちゃ。
でも面白ければオッケーです。
ワハハ、面白かった! 以上!
(一昔前はこういう娯楽映画って観る価値あるんだろうかって思っていたこともあったんですが、最近は素直になれました)