『世界一初恋』17巻が、本日4/30に発売されました。
今回は珍しく、エメラルドと同日発売です。
(コミックスは早売りされるので、実質17巻のほうが先に読めるのですが)
書影が公開された時点で、春らしい色合いのデザインが可愛らしいし、
なにより高野さんの柔らかい笑顔が素敵すぎて楽しみで仕方なかったんですが、
ようやく手にすることができました!!
ということで、以下ネタバレ感想です。
一年ぶりに復習をしたい方は、16巻の感想を↓
『織田律』に回帰する律
17巻は『織田律』に回帰していく律っちゃんが描かれていたなぁ、と思いました。
まずスペシャルミックスの短いエピソードの中で、好きだからこそこっそり暴走してしまう律っちゃんが描かれています。
no.32でも、ダメだと思いつつ魔が差してしまう律っちゃん。
寝ている高野さんにあれこれして、恥ずかしさと後悔でぐるぐるする感じ……高校時代の『織田律』そのものじゃないですか!
高野さんへの気持ちを認め、晴れて両想いになったら(それでも付き合ってない)こんなにも素直に行動してしまうんだなと。
とはいえ、急に『織田律』が復活したかというとそういうわけでもなさそうで。
no.33のモノローグ
「その誰かの気持ちを 少しでも動かす事ができたのなら」p.137 4コマ目
ここでは、図書館で一人読書する嵯峨先輩が描かれています。
編集者として仕事をする律の心のどこかには、寂しげな嵯峨先輩のことがずっとあったのかもしれないな、と思いました。
そして、嵯峨先輩の気持ちをほぐした『小説コハル』時代の宇佐見作品は、律にとっての憧れであり、目指すべき目標として存在しているのかもしれません。
宇佐見作品のように、人の気持ちを動かすことのできる作品を生み出す手助けを、編集者としてする。
それが高野さんのもとで、というのがぐっと来ますよね。
そして、書き下ろしのno.33.5。
夢オチとはいえ嵯峨律なんですよ……!!
17巻でここまで織田律化する律っちゃんが描かれてきて、嵯峨先輩のことにも触れて、そしてこの書き下ろし!!
構成が最高すぎて、ページ開いた瞬間に声にならない悲鳴が出ました。
春菊先生はさすがすぎる…神…。
no.33につながっているお話なので、嵯峨先輩の寂しさについても言及されています。
高校時代の律っちゃんは、嵯峨先輩から好きだと思ってもらえているか自信がなかったわけですが、
そんな状況でも嵯峨先輩のことを大切に思っているのが本当に健気で……。
告白まであと少し、のところであらためて高校時代の二人について振り返ってみると、
余計に愛おしさが増しますね。
まつ毛の長さ
まつ毛の長さをお互いに意識している17巻の流れが大好きです。
スペシャルミックスで律っちゃん(p.14~15)→no.32で高野さん(p.107)→no.32で律っちゃん(p.109)
という感じで交互にまつ毛を触ったり観察してるのがとても良いですよね!!
元々、寝顔を観察するのは律っちゃんの得意分野?!のような感じでしたが、
高野さんも寝顔をじっと見ていられるくらい心に余裕ができたのかな、とか思いました。
これまでは律っちゃんの気持ちがきちんとわかっておらず、『たぶん』両想いという不安定な状態だったので、高野さんのなかで焦りもあったと思うのですが、
それが無くなって、まつ毛の長さなんて些細なことにも意識を向けられるようになったのかなと。
高野さんが待っていられず、そのせいでずるずる来てしまったところもあるので(9巻のno.17とか)、
心に余裕ができて『待て』できるようになった高野さんが、律っちゃんの告白をどう受け止めるのかとっても楽しみですね!
雑記
18巻はまた一年後の発売だと思いますが、no.34から収録になるのは確定なので
いまからどきどきですね。
夏の号に掲載された分までを収録するんじゃないかと思うので、夏エメがどうなるのか、そちらも気になります……!
今回のカバー下マンガは雪木佐でしたが、めっちゃラブラブで可愛かったです。
高律もはやくこうなろうね…?
17巻の続きである、冬エメ感想はこちら↓
同日発売の春の号2022の感想はこちら↓