マキヒロチ先生の漫画です。
最終巻の6巻まで読み終えたので、ゆるく感想。
住むところを変えると価値観が変わるよね、という漫画なんですが、これ本当にそうだよなと思っています。
今私たち夫婦はお互いの地元が同一経済圏内だったので、いわゆる地元に住んでいます。
私としては、同じものしか見続けない、同じ街の空気を吸い過ぎると考え方が凝り固まってしまうっていうのあると思うんですよね。
地元は便利なので、基本的に日常生活で困ることはないんですが、なるべく他の街に繰り出そうという考えでいます。
(ただ、この漫画で重田不動産を訪れるような登場人物のようになかなか引っ越せるわけではないので、繰り出そう止まりなのですが)
見知らぬ街にも生活がある、と知ることができると何かに行き詰った時に「脱出する」という選択肢がコマンドに現れるじゃないですか。
「脱出する」がコマンドとしてはあるかもしれないけどそう簡単には選べないのよ、となったとしても中島みゆきの『ファイト』の歌詞みたいに地元で腐り果てていく思考にはなりたくねえなと予防できるというか。
だからこの漫画を読み始めて、「うんうん、そうだよね」って気持ちになりました。
いざ、「とりあえず吉祥寺で」という気持ちを捨ててみると変われるような気がする。
とかなんとか言ってきましたが、私たち夫婦はどちらかというと「吉祥寺に住みたい!」な人と疎遠なカンジな人間だったりするんですが…笑
物語のもう一つの軸、双子姉妹が住む家のリノベの話ですが、
客には吉祥寺以外を勧めながらも自身は家がある吉祥寺に住むことを選ぶ、という構造になっています。
実家の思い出、酸いも甘いも誰だってあると思いますが、そういう家の歴史を継承していくという生き方も世の中には当たり前にあります。
「住む」のは「街」だけではなく、「家」でもあるというミクロな話を持ってくることで物語に深みを出してるなと思います。
(だからこそ、米軍基地のある福生を登場させたのはすごいなぁと思います。福生にはアメリカ人という、100%そこに自分の家のない人が住んでますから)
web連載で続編始まってましたね
これもおっかけちゃおう