今年4作目。
第92回アカデミー賞で、撮影賞・視覚効果賞・録音賞の3つを取っただけあって、気合い入った映画だなと思います。
オタクである前にひねくれものの私たちなので、
特に私としては、音によるドキドキ感が最も印象に残りました。
こないだの映像研には手を出すな! でもやってましたけど、映像と音はやっぱり切っても切れぬものだなと。
以下ネタバレありです。
先述の音のこともあって、映画館で見ないと100%楽しめない映画かと思うので、コロナウイルス騒動に負けず、是非映画を見に行きましょう!
部室で友達がCoD4をやってたのを映画館で見てる感じ
当時まだPS3持ってなくて、(それでも大学の部室にはあった)CoD4を友人がやってるのを横でよく見てたんです。
映画自体の構成はこれと似てる。
もちろん映画館では一時停止もリトライも部室のドアが開いて「うい~っす」と入ってくることもないので没入感は違います。
(余談ですけど、映画のツイッターアカウントでもしょっちゅう出てきていますが、「没入感」という言葉がこの映画にはぴったりです)
あとは何だろ、忙しいMGSのムービーを見てる感じとか?笑
(ちょっと主題から変わりますけど、フランス兵の服装とか、信号弾を撃つ拳銃があっ!バトルフィールド1に出てきたやつだ! ってなりましたよね?)
先の見えないジェットコースターのように
もうね、休まる瞬間がない。
WW1の世界ですから、偵察機とかスコープとか無線もないので、主人公たちの目と耳だけがMAXの情報なんですよ。
だから見逃したら、聞き逃したら死んじゃう。
そこについていかないといけない我々も同じなんです。
他の映画よりも、カメラが主役に近いので、情報量が少ない感じがします。
「道中の敵は撤退してるっぽい。(敗残兵とかはおるやろけど)気をつけて行ってこいよ」
で、えぇ…何その情報あやふや… となっているのは主人公たちも観客の我々も同じなんですよ。
嫌な予感が画面から伝わってくると本当に何か起こるので、息つく暇なし。
これは映画館じゃないとできない体験ですよね。
加藤諒似のアイツ…
予告編でも取り上げられてましたけど、バディで困難切り抜ける系だと思ってた。
あんな簡単にドイツ軍の航空兵にやられて退場してしまうとは…
また演技がほんと痛そうで… 顔色がどんどん悪くなっていくのがリアルでした。
リアルでした、というものの、正直言ってみるみる悪くなっていったのを見たことがないので、「虚構のリアル」かもしれませんが。
そのほか
戦禍に巻き込まれたフランス人との交流や、最後のお兄さんとの取り交わした会話に、戦争を扱う上での避けて通ってはいけない「メッセージ性を含む」を感じられました。
正味、エンタメ性に100%振り切ってもこの面白さだったら全然ありだったと思うんですよね。それでも、特にフランス人との交流はあるべきシーンだったよな、と思います。
「まるでゲームみたいな映画だな」と自他ともに認めるからこそ、戦争の不条理を描くことは必要なのではないかと思うんですよね。